11日の米株式市場でダウ平均は65.57ドル高(+0.19%)、ナスダック総合指数は+0.71%とそれぞれ4日続伸。米10年債利回りが2週間ぶりに4.5%台半ばまで低下し、これを好感しハイテク銘柄を中心に株価は上昇した。米国株高を引き継ぐ形で12日の日経平均は184.43円高からスタート。序盤に32355.40円(418.89円高)まで上げ幅を広げた後は騰勢一服し、前場の取引を終えている。
個別では、好調な決算内容からローツェ<6323>がストップ高買い気配、サイゼリヤ<7581>がストップ高。FPパートナー<7388>や吉野家HD<9861>も大幅反発となっている。また、イビデン<4062>、トリケミカル<4369>、フジミインコ<5384>、サムコ<
6387>、ソシオネクスト<6526>、芝浦メカトロニクス<6590>など半導体関連が上昇した。その他、安川電機<6506>、大阪ソーダ<4046>、エンプラス<6961>らが上昇。全銀システム障害がほぼ解消され通常取引が再開した三菱UFJ<8306>も上昇した。東証スタンダードでは幸和製作所<7807>がストップ高買い気配となった。
一方、決算からコシダカHD<2157>、ライク<2462>、ABCマート<2670>、トレファク
<3093>、コスモス薬品<3349>らが大幅下落。そのほか、DDグループ<3073>、ライフドリンクC<2585>、リズム<7769>、マネックスG<8698>が下落。東証スタンダードではケイブ<3760>、東証グロースではシリコンスタジオ<3907>、キャスター<9331>が下落。
セクターでは電気機器、機械、輸送用機器が上昇率上位に並んでいる一方、海運、石油・石炭製品、鉱業が下落率上位に並んでいる。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の60%、対して値下がり銘柄は35%となっている。
本日の東京株式市場は、前日の米国市場での米長期金利の低下を受けたハイテク株上昇が下支えとなり、半導体銘柄を中心に大幅上昇となった。ただ、日経平均が昨日までの2日間で900円を超す上げとなったことから、短期的な戻り待ちの売りが出やすかった。
なお、取引開始前に発表された8月の機械受注統計は、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)が前月比0.5%減だった。
判断は10ヶ月連続で「足踏みがみられる」とされた。また、日本銀行の野口旭審議委員は本日新潟で行われた講演で、金融政策運営について「当面の使命は粘り強い緩和の継続」と述べた。現行の大規模緩和政策の必要性を改めて示しており、日本銀行の金融政策転換はまだ先とみられる。
米国では本日(日本時間21:30)9月消費者物価指数(CPI)が発表予定となっており、後場はこれを見極めたいとして小動きとなりそうだ。小売セクターから好決算で物色されて大幅反発銘柄も目立っており、本日決算発表が行われる松屋<8237>
などは注目しておきたい。
(二階堂千穂)
<AK>
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