＜注目銘柄＞＝朝日ネット、テレワーク導入とオンライン学習で成長加速へ

　朝日ネット<3834.T>の４ケタ大台近辺は絶好の仕込み場となろう。独立系のネット接続大手で「ＡＳＡＨＩネット」を運営している。接続サービスの品質評価は高く、ＰＯＳレジ、監視カメラ、デジタルサイネージなど幅広い分野に活躍の基盤を広げている。新型コロナ感染拡大を契機として企業のテレワーク導入の動きが加速し、ＩｏＴ市場の拡大なども背景に需要獲得が進み業績成長を後押ししている。同社はＩＰｖ６ローミング提供などバックボーン回線の法人向け卸販売も展開し、好調に収益拡大につなげている。

　更にネット接続サービスのノウハウを生かしてその周辺ビジネス（アプリケーション・サービス）にも進出しており、オンライン教育分野では日本でも屈指の存在だ。大学向けオンライン学習はクラウド型教育支援サービス「ｍａｎａｂａ」で国内トップシェアを誇っている。「直近では７大学と新たに契約を締結し、これにより国内７８０大学のうちｍａｎａｂａの全学導入校は１０４大学に達した」（会社側）という。

　業績も申し分なく、２０年３月期営業利益は前の期比２７％増の１６億６００万円と高成長を継続、２１年３月期も前期比１２％増の１８億円見通しと２ケタ成長を確保する見通しだ。株価は６月１５日に１４４５円の上場来高値をつけた後は大幅な調整を入れたが、９月中旬を境に売り物が細くなり買い優勢に変化しつつある。目先的には８月７日に開けたマドを埋めに行く展開で１１００円近辺への戻りが第一目標。ただし、中期的には上値余地が大きい。オンライン学習分野の深耕により業績拡大は今後加速することが想定され、上場来高値奪回から青空圏突入も期待される。（銀）

出所：MINKABU PRESS