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2019/02/15 - エムアップ(3661) の関連ニュース。■会社概要1. 事業内容エムアップ<3661>は、携帯コンテンツ配信事業を主力とし、人気アーティスト等のファンクラブサイトの運営を軸としながら、アニメやキャラクターを使用したエンタメ系コンテンツ、ファンメール、電子書籍といったデジタルコンテンツからeコマースに至るまで、アーティストを中心に幅広い領域でビジネスを手掛けている。同社の価値提供は、利用者を携帯電話やスマートフォン、PCの各媒体を通じて、各権利元(アーティスト、音楽事務所、レコード会社、キャラクター会社等)と有機的に結び付け、ファンというロイヤリティの高い会員基盤を拡大するとともに、コン

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エムアップ Research Memo(2):スマートフォン向けにファンクラブサイトや各種コンテンツを提供

配信元:フィスコ
投稿:2019/02/15 15:22
■会社概要

1. 事業内容
エムアップ<3661>は、携帯コンテンツ配信事業を主力とし、人気アーティスト等のファンクラブサイトの運営を軸としながら、アニメやキャラクターを使用したエンタメ系コンテンツ、ファンメール、電子書籍といったデジタルコンテンツからeコマースに至るまで、アーティストを中心に幅広い領域でビジネスを手掛けている。同社の価値提供は、利用者を携帯電話やスマートフォン、PCの各媒体を通じて、各権利元(アーティスト、音楽事務所、レコード会社、キャラクター会社等)と有機的に結び付け、ファンというロイヤリティの高い会員基盤を拡大するとともに、コンサートチケットの先行予約販売や楽曲提供を始め、デジタルコンテンツ(CD及びDVD、ブルーレイ等)やグッズまで幅広い商品やサービスを提供するところにある。

また、足元では、各事業会社との戦略的提携やM&Aにより、市場拡大が期待されるVR事業及び電子チケット事業にも参入しており、同社は新たな成長ステージを迎えている。

なお、各事業の概要は以下のとおりである。

(1) 携帯コンテンツ配信事業
フィーチャーフォン及びスマートフォン向けの有料コンテンツの提供を行っており、提供するコンテンツやサービスに応じて、「ファンクラブ」及び「エンタテインメント」、「音楽」の3つに大別される。

主力である「ファンクラブ」は、アーティスト及びアイドルを始め、俳優及びタレント、スポーツ選手などの最新情報や独占コンテンツを配信する公式ファンクラブサイトを運営するとともに、会員限定のコンテンツや楽曲配信、グッズ販売等も行っている。また、お気に入りのアイドルや声優などから、スマートフォン等にメールが直接届く「月額会員制ファンメール」も展開しており、「ファンクラブ」への導入によって差別化を図っている。

「エンタテインメント」は、しゃべってコンシェル(しゃべってキャラ)※1やきせかえ、スタンプ、デコメールなど、人気キャラクターやタレント等をテーマにしたコンテンツを多数配信している。加えて、キャリアが展開する月額使い放題サービス向けにも積極的にコンテンツを提供しており、「ゆるキャラグランプリ® forスゴ得」※2や、「マチ★キャラとり放題forスゴ得」※3などが軸となっている。また、企画力及びコンテンツ制作力を生かし、カジュアルゲームやツール系などネイティブアプリの開発や運営も手掛けている。

※1 しゃべってコンシェル(しゃべってキャラ)は、NTTドコモ<9437>が提供するスマートフォン向け音声サービスのこと。スマートフォン上に表示されるキャラクターに、やりたいことや調べたいことを話しかけることによって、端末がその言葉の意図を読み取り、情報やサービス、端末機能の中から最適な回答を画面に表示するサービスである。
※2 「ゆるキャラグランプリ®」は、全国のご当地キャラクターに代表される「ゆるキャラ」について、人気投票により、日本一を決定する毎年恒例の祭典であり、同社が運営管理等を行っている。なお、「ゆるキャラ®」は、扶桑社及びみうらじゅん氏の所有する商標となっている。
※3 マチキャラは、一般ユーザーがスマートフォン等の待受画面、メニュー画面などに設定した2Dや3Dで描かれたアニメーションキャラクターを表示させるサービス。「マチキャラ」は、NTTドコモの登録商標となっている。


「音楽」では、着うたやメロディコール等を提供しているが、過去のブームが一巡したことで現在の業績寄与は小さい。

(2) PCコンテンツ配信事業
PC端末向けの有料コンテンツの提供を行っている。ファンクラブサイトの運営が中心であり、スマートフォンの普及などに伴って縮小傾向にはあるものの、根強い需要によって支えられている。また、アーティストやタレントなど、コンテンツホルダーのオフィシャルサイトの受託制作も行っている。

(3) eコマース事業
PCや携帯電話端末の利用者に対し、インターネットを通じてCDやDVD等のパッケージ商品やアーティストグッズを中心に販売を行っている。ファンクラブサイトの会員であるコアなファン層をターゲットとしている点や、大手アーティストからインディーズ流通のアーティストまで対応し、ファンへ直接販売するという新たな流通経路を開拓している点、パッケージ商品の販売に際しては、オリジナル特典(アーティストグッズ等)を付与することにより効果的な販促ができる点などに特徴がある。また、大手レコード会社との提携によるレコード会社の公式販売サイトの運用管理のほか、アパレル商品等の委託販売※も行っている。なお、アーティスト関連商品については、その時々の活動状況(新譜のリリースやイベント開催など)に業績が大きく影響を受ける特性があることに注意が必要である。

※子会社のWateRにより、国内及び海外で展開するメンズブランド「Roen」の生産、企画、販売などを行っている。


(4) アプリ事業
主にアイドルグループとのコラボレーション公式ファンアプリなど、スマートフォンを通じたアプリ配信を行う事業※であり、子会社の(株)WEAREが展開している。

※「乃木坂46~always with you~」、「欅坂46~beside you~」といった、人気アイドルグループの公式ファンアプリを展開している。


(5) その他
子会社の(株)THE STAR JAPANにより、韓国俳優&K-POPアーティストのファンクラブ開設及びイベント開催、韓流スターの写真集出版、韓流スターの公式グッズ独占販売などを行っている。また、アーティストやタレントの育成及び発掘などを手掛けている子会社のFREEなども含まれる。

事業別の構成比では、携帯コンテンツ配信事業が売上高の67.7%、調整前営業利益のほとんどを占めている(2019年3月期上期実績)。ただ、2019年3月期下期からはEMTGが連結化(電子チケット事業への参入)されることや、2020年3月期からはVR事業のサービスを開始する予定であることから、同社の事業構成やセグメント区分も大きく変化する可能性がある。

なお、有料コンテンツは、同社の公式サイトを通じて、利用者(課金会員)に提供され、その利用料(月額定額課金)が同社の収益源となっている。したがって、会員数の拡大が業績の伸びをけん引する収益モデルとなっている。また、会員からの収益は、同社とコンテンツホルダー、システム業者との間で分配(レベニューシェア)する仕組みとなっている※。一方、キャリアが展開する月額使い放題サービス向けの提供サイトは、アクセス数に応じてキャリアから収益分配が行われている。

※同社は、システム開発費用が発生するサイトを開設する場合は、サイト開設以後の課金収益の中から、あらかじめ定めた料率で、システム業者に分配する方式を採用している。開設時点における開発費を抑制するとともに、システム業者からの最大限の技術の提供を受けるところに狙いがある。


2. 沿革
同社は、現代表取締役の美藤宏一郎氏によって、携帯電話端末及びPC端末向けの有料コンテンツの提供及び通信販売を行うことを目的として、2004年12月に設立(本社は渋谷区)された。

携帯電話の普及やIT環境の進展に伴って携帯コンテンツ市場が拡大するなか、着うたを中心に同社の業績も順調に推移した。特に、キャリアの新サービス提供が同社の業績に大きく影響した。2006年10月には、同社がコンテンツプロバイダーとなる携帯電話キャリア公式サイトとして、メロディコールを提供する「アーティスト公式コール」を開設した。また、2007年2月には、アーティストやタレントに関連するファッションを中心に取り扱うセレクトショップ「ROYAL Roc」の携帯電話キャリア公式サイトを開設し、eコマース事業を開始した。さらに、2007年7月には、「アーティスト公式デコメ」をキャリア公式サイトとして開設し、音楽以外のコンテンツ分野にも進出した。

同社にとって、大きな転機となったのは、2008年9月に、「GLAY MOBILE」をキャリア公式サイトとして開設し、ファンクラブサイトの運営を開始したことである。芸能界に精通した同社の特徴が生かせる分野であるとともに、ロイヤリティの高いファン層を有料会員として囲い込むことで、技術や市場動向に影響を受けづらい安定的な事業基盤を確立することができた。特に、ファンクラブサイトからCD、DVD、アーティストグッズの直販サイトに誘導することで、eコマース事業とのシナジー効果を発揮できたことが同社の成長をけん引することになった。

2012年3月に東証マザーズに上場し、2012年5月には、アドウェイズ<2489>より、韓流サイトなどを運営していた(株)アドウェイズ・エンタテインメントの全株式を取得して子会社化(2013年5月に吸収合併)。2013年9月に東証1部に市場変更となった。また、2018年9月には、EMTGをM&Aにより完全子会社化し、電子チケット事業にも参入した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)


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配信元: フィスコ

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