東京株式（大引け）＝７７円安、米株安や円高背景に利益確定売りで反落

　１２日の東京株式市場は利益確定の売りに押される展開となり、日経平均株価は終始マイナス圏で推移。ただ、後場は下げ渋る展開となった。

　大引けの日経平均株価は前日比７７円６５銭安の１万９８８３円９０銭と３日ぶり反落。東証１部の売買高概算は２２億４８６２万株、売買代金概算は２兆９６４５億９０００万円。値上がり銘柄数は７３４、対して値下がり銘柄数は１１４０、変わらずは１４１銘柄だった。

　きょうの東京市場は、前日の米国株市場で主要指数がマイナス圏で引けたことや、外国為替市場で１ドル＝１１３円台後半に円高傾向に振れたことから、利益確定の動きを誘発した。朝方は株価指数オプション・ミニ日経平均先物ＳＱ算出に伴う買い需要が働いて、日経平均の下げ幅は小幅にとどまったが、その後は次第に下げ幅を広げた。前引け近くには１万９８００円トビ台まで水準を切り下げたが、後場に入ると主力株中心に押し目買いが入り戻り歩調となった。マクロ面からは手掛かり材料に乏しいなか、物色動向は佳境を迎えている決算発表に注目が集まった。前期決算の内容や今期見通しを受け売りも買いも偏る傾向があり、個別にはボラティリティの高い相場となっている。東証１部の売買代金はＳＱ絡みで３兆円近くまで膨らんだ。

　個別では、ソフトバンクグループ<9984.T>が前日に続き売買代金トップとなったが株価は反落。トヨタ自動車<7203.T>も売りに押された。三菱地所<8802.T>が軟調、コマツ<6301.T>も値を下げた。ルネサスエレクトロニクス<6723.T>も安い。東邦亜鉛<5707.T>が急落、日立造船<7004.T>も大幅安となった。コニカミノルタ<4902.T>、ＴＯＷＡ<6315.T>などの下げも目立つ。

　半面、楽天<4755.T>が大商いで急伸、ＳＭＣ<6273.T>、日東電工<6988.T>も物色人気となった。エムアップ<3661.T>、ＫＬａｂ<3656.T>がストップ高、フージャースホールディングス<3284.T>も一時値幅制限いっぱいに買われた。ルック<8029.T>、アーレスティ<5852.T>などが商いを膨らませ大幅高。富士機械製造<6134.T>が値を飛ばし、丸井グループ<8252.T>、ミスミグループ本社<9962.T>、マツモトキヨシホールディングス<3088.T>なども高い。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）