東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、石油石炭、非鉄金属、金属製品、小売など13業種が上昇。一方、海運、繊維製品、電気ガス、建設、輸送用機器など19業種が下落、水産農林が変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG、東エレク<8035>、ニトリHD<9843>、フジクラ<5803>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、ネクソン<3659>、富士フイルム<4901>、レーザーテック<6920>が軟調だった。
前日の米国市場では、ウォルト・ディズニーなど好決算銘柄が相場を主導し、主要株価指数は上昇。ダウ工業株30種平均が連日で史上最高値を更新。東京市場にも好影響を与えた。また、前日の内田真一日銀副総裁に続いて、植田和男総裁もきょうの衆院予算委員会で、今後の金融政策について、「マイナス金利の解除を実施しても、緩和的な金融環境が当面続く可能性が高い」との見通しを示し、これが金融政策正常化に向けた動きはゆっくりと進むと受け止められ、投資マインドの好転に寄与したとみられ、日経平均の上げ幅は一時400円を超え、34年ぶりに心理的な節目の37000円を回復した。
日経平均は一時的とは言え、心理的な節目を回復するなど騰勢を強めているが、東証プライム市場は値上がり銘柄数より、値下がり銘柄数の方が多く、主力の一部銘柄が相場をけん引しているのが分かる。関係者からは「主力株を選好する海外勢の買いが入っており、株主を意識した経営を実践し、変革を進めている日本株に対するニーズはあるのではないか」との声が聞かれる。また、プライム市場の騰落レシオは前日時点で、111.84%にとどまり、買われ過ぎを示唆する120%に届いておらず、テクニカル面でも上値余地は十分にありそうだ。
<CS>
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