LeTech<3497>の2023年7月期の業績予想は、売上高18,210百万円(前期比0.0%増)、営業利益1,330百万円(前期は3,232百万円の損失)、経常利益710百万円(同3,957百万円の損失)、当期純利益700百万円(同4,688百万円の損失)と売上高は前期並み、各利益は上方修正した。
同社の属する不動産業界では、政府による住宅取得支援策や低金利の住宅ローンなどにより住宅取得環境は依然として良好である。リモートワークの進展など働き方やライフスタイルの変化が加速しており、住居の住み替えニーズも増加している。一方で、用地取得競争の激化、建築費の高騰などの影響を受けている。さらにウクライナ危機などによるサプライチェーンや工期の長期化、国内外含めた移動制限や経済縮小からの購買意欲の減退、景気や金利動向などが不動産市況に大きな影響を与えるリスクも依然として存在する。
3ヶ年の中期経営計画において2期目となる2023年7月期は、黒字化を絶対目標としながら引き続き2024年7月期以降に向けた商品づくりを進める計画である。第三者割当増資による調達資金は、主に不動産ソリューション事業における不動産開発資金として充当し、堅調な販売実績を上げている「LEGALAND」を中心とした物件開発を加速させることで、早期業績回復を目指す。2023年7月期は前期に契約した「LEGALAND」バルク案件の引き渡しを含めて12件を予定している。
業績を上方修正したのは、「LEGALAND」をはじめとした物件の販売が好調に進捗し、利益率が想定を上回る見込みとなったためである。なお、保有するホテル・民泊マンション物件(関西に6物件)は、2023年7月期中に売却を進める計画だったが、観光需要が急回復するなか、賃貸収入も見込めることから、2023年7月期中は保有を継続することで賃貸収支が向上する見込みとなっている。このことから当初の業績予想と比較して売上高の総額は減少するものの、各段階利益については上方修正した。
修正後の通期の業績計画に対する上期の進捗率は、売上高で49.1%、営業利益で61.1%、経常利益で68.0%、当期純利益で65.8%であり、好調に推移している。弊社では、住居セクターの活況は継続すると見ており、「LEGALAND」を中心とした開発・販売戦略による業績の早期回復は確実性が高いと考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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