カメラ事業の売上高は前年同期比12.7%増の274.98億円、セグメント利益は同14.5%増の31.93億円となった。当第3四半期累計期間には、動画配信を中心としたコンテンツの拡充と、AI活用の更なる推進に注力した。動画の制作や配信を行う「コンテンツクリエイト部」を新設、映像制作の実務経験を持つ人材を複数名配属、若年層視聴者の獲得を進めた。10月に発売された「Nikon Zf」の紹介動画が人気を博したことを契機に、1カ月当たりの動画閲覧回数が2倍近くとなり、販促効果が表れ始めている。これまでもAIを活用した「One to Oneマーケティング」を推進しているが、今後は映像コンテンツの制作、配信にも一層磨きをかけていくとしている。
時計事業の売上高は同11.0%減の80.33億円、セグメント利益は同134.4%増の3.20億円となった。前年度を通じて継続していた高級時計価格の相場下落は当期に入って一服している。当第3四半期累計期間においては概ね安定的に推移しており、期間の後半には緩やかな価格相場の下落も認められるが、利益を確保した販売を継続できている。
筆記具事業の売上高は同2.4%減の3.20億円、セグメント利益は同49.1%増の0.42億円となった。当第3四半期累計期間においては、メーカーとの協業によるオリジナル商品・限定モデルの売れ行きは好調だったが、新品の販売は低調となった。中古品は、適切な販売価格の設定で売上総利益率も改善した。
自転車事業の売上高は同5.2%減の6.21億円、セグメント利益は同25.5%減の0.35億円となった。当第3四半期累計期間は円安による完成車価格の高騰等を通じ、販売の勢いは鈍化した。世界最大級のECサイトの破産や、大手メーカーの業績悪化等、市場の減速感が強まる中、免税売上も低調な推移となった。
2024年3月期通期の業績予想については、売上高が前期比9.7%増の500.28億円、営業利益が同26.8%増の31.22億円、経常利益が同26.8%増の30.92億円、当期純利益が同25.7%増の21.33億円とする期初計画を据え置いている。
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