【井川純一の今夜も兜町で一杯】プレミアムフライデーねぇ…

　今日１２月１３日（火曜日）の日経平均株価は、９５円４９銭高の１万９２５０円５２銭で６日続伸。朝方は、円高方向に振れた為替を嫌気して弱含むも、切り返しプラスで引けました。そろそろ「日経平均、年内２万円が射程」だなんていう関係者も出始めておりますが、当方まったく先が読めません。そろり、高値恐怖症です。
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　「プレミアムフライデー」に向けての動きがようやく本格化すると、報じられている。月末の金曜日に、さっさと仕事を終わらせ、午後３時ごろに退社、消費に貢献してもらおうという消費喚起策。来年の２月２４日、もちろん金曜日からのスタートとなる。

　このプレミアムフライデーについては、１０月に経産省、経団連そして関係業界などに取材を敢行。オフレコの話も結構聞くことができた。オフレコ故に、当然ここでは書けないが、「なかなか大変だよなぁ」というのが実感だった。月末の金曜日だけとはいえ、実際に仕事を早めに切り上げ「そんじゃねぇ」とは、「そうは問屋が卸さないんじゃないの」と、恐らく読者諸氏も思われているはず。ただ、ある関係者は「各業界とも連携を図っており、感触も良い」と、胸を張っていた。が、そうは言ってもねぇ…と、いうのがサラリーマンの本音だわな。

　そんな本音的反応が、今日の株価に現れたような気がしないでもない。三越伊勢丹ホールディングス<3099.T>、Ｊ．フロント　リテイリング<3086.T>がマイナス。高島屋<8233.T>、松屋<8237.T>は小幅高。百貨店株は、本来消費が喚起され売上アップにつながり大歓迎のはずだが、株価は地味な反応。チムニー<3178.T>、SFPダイニング<3198.T>、串カツ田中<3547.T>など居酒屋系の一角は、なんとなく動意といった感じだった。もし、このプレミアムフライデーが、実行・定着できると投資家が判断していれば好材料この上なく、もっと反応していたはずだもの。まぁ、関連銘柄の株価が今後どう動くかなんて、まったくもって分かりませんが…。

　証券マスコミの端くれとしては、午後３時当たりという一番忙しい大引けの時間帯に、「あばよ」と言って退散するなんぞ、そうたやすいもんじゃないわな。そんなことができるのならば、有休とってぶらぶらしていた方が精神的にはよろしい。

　「目を掩（おお）うて雀を捕らう」、なんだかそんな気がしてならないのである。 　
《ＫＣ》


出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）