日経平均は5日続伸、38000円台で推移も金融株の下げが重し
24日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は83.57ドル高(+0.20%)の42208.22ドル、ナスダックは100.25ポイント高(+0.56%)の18074.52、S&P500は14.36ポイント高(+0.25%)の5732.93で取引を終了した。年内の追加利下げ期待や中国の景気刺激策を受けた世界経済の見通し回復で、寄り付き後、上昇。その後、9月消費者信頼感指数が予想を下回ったため、景気への楽観的見方が後退し売りに転じた。ダウは過去最高値付近からの利食い売りも見られ、伸び悩んだ。ナスダックはAI需要を期待し、半導体エヌビディアなどの押し目買い意欲が強く底堅く推移し、相場を押し上げ。終盤にかけダウもプラス圏を回復し連日過去最高値を更新した。
米国株上昇も、為替が1ドル143円台前半と前日比1円ほど円高ドル安に振れたことなどから、東京市場は方向感に乏しいスタートとなった。足元の日経平均は4日続伸していることで利益確定の売りも入りやすい状況だが、エヌビディアなど米テック株の上昇で半導体株が総じて反発したことが、日経平均の下支えに。売り買い一巡後の日経平均は38000円水準でのもみ合いとなった。
日経平均採用銘柄では、中国が景気刺激策を打ち出したことで資生堂<4911>が買われたほか、安川電機<6506>、ファナック<6954>、SMC<6273>、オークマ<6103>、ミネベアミツミ<6479>など工作機械関連も買われた。また、アドバンテスト<6857>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体株の一角が上昇。このほか、ダイキン<6367>、TOTO<5332>、住友金属鉱山<5713>などが買われた。
一方、アトピー薬候補に不透明感が強まったことで協和キリン<4151>が急落したほか、長期金利の指標となる10年国債利回りが一時8月5日以来となる0.795%まで低下したことで、りそなHD<8308>、東京海上HD<8766>、三井住友FG<8316>、MS&AD<8725>、三菱UFJ<8306>など金融株の下げが目立った。このほか、テルモ<4543>、ニッスイ<1332>、ZOZO<3092>などが下落した。
業種別では、機械、ガラス・土石製品、輸送用機器、非鉄金属、卸売業などが上昇した一方、保険業、銀行業、水産・農林業、精密機器、その他製品などが下落した。
景気刺激策を発表したことで上海総合指数、香港ハンセン指数など中国株が強いことから、中国関連銘柄の一角が強い動きを見せている。後場の東京市場は、為替市場よりも中国株の動向を睨んだ展開となりそうだ。出遅れていたファナックなどが後場一段高となれば、日経平均の下支え要因となろう。
<NH>
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