8日の米国市場はまちまち。ダウ平均は11.24ドル安(-0.03%)の38892.80ドル、ナスダックは5.44 ポイント高(+0.03%)の16253.96、S&P500は1.95ポイント安(-0.04%)の5202.39で取引を終了した。3月雇用統計の強い結果を受けた底堅い成長期待に引き続き買われ、寄り付き後、上昇。しかし、金利の上昇が重しとなり上値を抑制し相場は下落に転じた。ただ、3月消費者物価指数(CPI)などの重要インフレ指標の発表を控え、終日調整色が強くもみ合いが続き、まちまちで終了。
米国株が高安まちまちのなか、為替が1ドル151円80銭台と引き続き円安水準で推移していたことから、東京株式市場は買い優勢で取引を開始した。半導体関連銘柄の上昇が日経平均を押し上げた一方、米CPI待ちの状況となり積極的な売買は手控えられ、日経平均は39500円水準でのもみ合いとなった。
日経平均採用銘柄では、群馬県に半導体素材の新工場をつくると報じられた信越化<4063>が買い優勢となったほか、東エレク<8035>、SMC<6273>、荏原製作所<6361>
も買われた。このほか、安川電機<6506>、フジクラ<5803>、三菱地所<8802>が買われた。
一方、京成電鉄<9009>、DIC<4631>、清水建設<1803>が売り優勢となったほか、ニトリホールディングス<9843>、サッポロホールディングス<2501>も弱い。日経平均採用以外の銘柄では、ローム<6963>がCB発行による潜在的な希薄化が嫌気されて売られた。
セクター別では、非鉄金属、空運業、不動産業、卸売業、証券・商品先物取引業などが上昇した一方、精密機器、海運業、パルプ・紙、医薬品、銀行業などが下落した。
前場のプライム市場の売買代金は、1兆9117億円と2兆円を割り込んだ。大引け時点で4兆円を割り込むと1月30日(3兆7547億円)以来となる。8日の米国市場も商いが少なかったことで東京市場固有の事象ではないが、様子見ムードは強く、後場も小動き推移の相場展開を想定する。一方、市場では、「ラマダンがそろそろ終了するため、オイルマネーが再度流入すると推測」といった指摘もある。ラマダン明けのイード休暇(2-3日)が終わるのは今週末と見られることから、来週以降、売買代金が増加する可能性もある。
<AK>
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