出遅れていた大物が動き出す
日経平均の日足チャートでは、高値圏で十字足が出現。強弱感が対立していることを意味しており、気迷いムードが漂っている。
しかし、明確な天井のシグナルは出現しておらず、「上昇トレンドに変化はない」と認識。明日にも改めて高値を更新する動きになりそうだ。明後日26日(木)は配当・権利付き最終日。優待を含めた高利回り銘柄への駆け込み買いの勢いが強まり、株価は改めて堅調な値動きを示しそうだ。「押し目待ちに押し目なし」といった感じとなっており、2万円到達はいわば既定路線であるといえよう。そこから出遅れた個人投資家が参戦してくることになり、バブル相場がさらに“上塗り”されることになりそうだ。
個人投資家のバロメーターとなるのが、JASDAQやマザーズなどの新興株指数である。本日はミクシィ(2121)が5%以上も上昇しており、マザーズ指数を牽引。ようやく“出遅れていた大物”が動き出した。
日経平均が15年ぶりの高値を更新していても、材料株や小型株を手掛けている個人投資家は鳴かず飛ばずの状況。むしろ主役を大型株に奪われており、資金が流入してこない傾向が強くなっている。これまでは急騰銘柄につけば、その余韻に浸れたのに、今は手痛いしっぺ返しが待っている。とにかく「相場が短命」であり、大儲けする機会に恵まれないのだ。
だが、そんな逆風下の相場状況も、ミクシィの復活で終焉を迎える可能性が高くなっている。去年の主役はこの何といってもこのミクシィや日本通信(9424)などの小型株であり、資金が何倍にも膨らんだ投資家も多かった。去年の暮れからはガーラ(4777)が急騰したが、今は高値から4分の1の水準に沈んでいる。質が悪いと結局は元の木阿弥になってしまうということだ。今年はそういった目立った暴騰銘柄が出現しておらず、「これから」といった期待が高まっている。恐らく5月のゴールデンウィークまでの短命相場であると思われるが、ミクシィ級・日本通信級の銘柄が出現するに違いない。東京株式市場では今、そういった“地合い”が形成されている。