今回の雇用統計の一大リスク
昨年12月は強い雇用統計の結果となり、発表後に新高値を更新し121円を突破。その後も続伸し、121.74円を付けようやく黒田バズーカでの上昇が調整に入る流れとなりました。
今回の雇用統計の市場予想は以下のとおりです。
・2月米国雇用統計
失業率 | 予想:5.6% 前回:5.7%
最低:5.7% 最高:5.5%
非農業部門雇用者数|予想:23.5万人 前回:25.7万人
最低:22.0万人 最高:32.1万人
賃金上昇率| 予想:+0.2% 前回:0.5%
最低:0.0% 最高:0.3%
※最高・最低は金融機関の各社予想から
ここ最近の雇用統計がずっと好調であり、過去の数字も上方修正されてきたことから大手金融機関の最低予想数値も22.0万人となっています。
特に、賃金上昇率は今回も上昇することが期待され、ある州では日本円で1250円程度が最低時給になるほどの上昇もあるようです。
しかし、こういった強気のマーケットですが、ひとつ心配事があります。先日NYで大雪が降っていましたが、実は2月は米国の各地は大雪で見舞われており、政府機関が閉鎖するほどでした。これで一時的に雇用者は一気に減少します。大雪は1度や2度ではありませんでした。
そういったことを考慮すれば、思わぬ低い数字が出ることも十分考えられるところです。
つまり、サプライズは下方向なのです。
昨年の冬は米国が大雪に見舞われたことから、11月~2月の雇用統計は20万人を下回り、ことごとくドル円を撃ち落としてきました。しかし、当時マーケットに参加していた人であればご存知の通り「全部雪のせいだ」とばかりに、行って来いとなったことを記憶しております。
今回は事前にドル円がかなり買われていることから、119.80~120.20円のレベルでネガティブサプライズとなると、直近の安値である118.20-50円付近まで急落する可能性が高いと考えられます。