「弱気形状は継続、明日は配当落ち」
日経平均の日足チャートでは、結局、窓は空かなかった。ただ、寄り付きで空けた窓を上ひげで埋めてからは終始上値の重い展開。達成感の強いチャート形状となっている。弱気相場は継続しており、基本的には下の窓を目指す展開。下方には2つの窓(11933.82円―11946.01円、11779.42円―11803.09円)が空いていることから、これらを目指す動きとなりそうだ。短期的には700円程度の下落余地があり、悪材料が出現したときには容赦なく下落するだろう。
そして明日は配当落ち日となる。日経平均で約79円の下落となり、海外市場で値動きがなかった場合には、窓空け下落となる。
それでもTOPIXを基準に運用している投資信託や機関投資家などは、配当落ち分を早々にファンドに組み入れる必要がある。実際に配当の確定・配分は3カ月程度遅れることから、その分を先取りしてTOPIX先物で運用しなければならない。この買いが窓埋めの役割を果たし、配当落ち後は下げ渋る展開が予想されるのだ。チャート上では一瞬窓空け下落となるかもしれないが、結局、これを埋める動きも予想されるのである。
したがって、明日の相場ポイントは、この窓埋めの有無である。配当落ちとはいえ、弱気形状である窓空けを維持するのか、それともTOPIX先物買いなどの力を借りて窓を埋めるのか、この強弱感を測る必要がある。基本的には表面上、弱気形状が出現しやすく、配当・優待取りの達成感も漂いやすい。ひとつのイベントを通過したことで株価を維持する必要もなくなり、株価は下落しやすくなるだろう。明日の寄り付き後の値動きに注目したい。
そして期末のゴタゴタの間に、北朝鮮の鼻息がさらに荒くなっている。米軍基地、韓国を攻撃対象とするミサイル部隊などすべての野戦砲兵部隊が、「戦闘態勢」に入ると発表しているからだ。
だが、我々日本人は北朝鮮の武力を、ミサイルや核兵器に限定しているフシがある。もちろん前提には「まさかミサイルを本土に撃ち込まないだろうし、核兵器を使うことはないだろう」と思っており、恐らくそれは正しい分析なのだろう。
しかし、近年、北朝鮮の武力のなかで、もっとも恐れられているものがある。それは「EMP兵器」である。いわゆる電磁パルス爆弾というヤツであり、すべての電子機器を破壊するものだ。もちろんパソコンは使えないし、車にも乗れない。金融データはすべて吹っ飛び、かなりの混乱が予想されるのだ。北朝鮮は「世界が見たことがない武器がある」と豪語しており、恐らくそれはこのEMP兵器のことを指すのだと思われる。
かつて国会でも小池百合子議員がこの北朝鮮のEMP兵器に関して発言しており、政府へ対応策を求めていた。「人間を殺傷することなくインフラをすべて破壊する兵器」であり、これが今回の最終局面で使われる可能性は否定できないのだ。
もちろんこの裏には米国が控えていて、経済的混乱を引き起こすために、北朝鮮のせいにしてこの兵器を使用する可能性も考えられる。金融危機の最終形でこのような兵器が使われる可能性があるということであり、投資家はそのことを十分に認識しておきたい。米国の自作自演テロである9・11から、もうすぐ12年を経過しようとしている。そろそろ彼らが新たな手を打つ時期に来ているということだ。この事象は米国の財政危機とリンクしているのである。