「楽観すぎるQE3期待、閻魔様の怒りに触れる」
週末のバーナンキ講演は、ほぼ想定通りの内容であった。次回FOMCでの追加金融緩和を含む内容であり、それ自体にサプライズはなかった。
しかし、マーケットがバーナンキ発言を“前向き”に評価し、QE3実施への期待を高めていった。「9/7の米雇用統計で雇用の改善がなければ、米FRBは追加の金融緩和を実施する」と、勝手に思い込んでいるのだ。ここまで楽観すぎると、さすがに閻魔様の怒りに触れるだろう。
要するに「窓・壁・軸理論」では軸が大きく傾くのが、ちょっと延期された格好だ。だから、一時的に上方の窓(8933.99円―8960.24円)を埋めることはあり得る。しかし、軸は依然として下向きであり、いずれは下方の3つの窓を埋めてしまうだろう。
そしてマーケットでは重要イベントが目白押しとなっている。ひとつは9/6のECB理事会であり、ここで南欧諸国の国債買い取りが決定するのかどうかが決まる。そして、9/7には米雇用統計。これをみて、FRBが追加の金融緩和に踏み込むかどうかが決まるとされている。さらに、9/12のドイツ憲法裁判所での判断。まさか「ESMが違憲」とはならないだろうが、これがリスク要因として意識されている。軸が大きく下向きに傾くイベント満載であり、下方の3つの窓はかなり埋めやすい。本日はいったんリバウンドするが、いずれ下方向に振らされると考えなければならない。急激な株価変動には注意が必要というわけだ。
なお、統一教会の創始者である文鮮明氏が亡くなった。朝鮮半島経由のジャパンハンドラー(日本操り班)の重要人物がなくなったことで、米国から指揮・命令系統に変化が生じる可能性がある。今後の展開を注視したい。