[資源・新興国通貨2/13~17のポイント&注目通貨] 豪中銀の利上げ観測は強まるか

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最新投稿日時:2023/02/13 20:15 - 「[資源・新興国通貨2/13~17のポイント&注目通貨] 豪中銀の利上げ観測は強まるか」(八代和也)

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[資源・新興国通貨2/13~17のポイント&注目通貨] 豪中銀の利上げ観測は強まるか

著者:八代和也
投稿:2023/02/13 20:15

今週のポイント

米国の1月CPI(消費者物価指数)が14日に発表されます。その結果が豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、米ドル/カナダドルの動向に大きく影響を与える可能性があるため、要注目です。CPIが市場予想よりも強い結果になれば、米ドルが全般的に堅調に推移しそう。豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルには下落圧力、一方で米ドル/カナダドルには上昇圧力が加わるとみられます。

日銀の次期総裁と副総裁人事にも注目です(14日に提示予定)。総裁と副総裁の候補者から日銀の金融政策についての発言が出てくれば、豪ドル/円やNZドル/円、カナダドル/円などクロス円が反応する可能性があります。

南アフリカランドが下落しています。南アフリカランドは2月10日に対米ドルで約2カ月ぶり、対円で1年1カ月ぶりの安値をつけました。南アフリカでは、発電設備の老朽化などによる電力不足によって計画停電が行われており、計画停電は22年に200日以上、23年に入ってからも2月12日まで毎日実施。同国景気をめぐる懸念が市場で強まっており、それが南アフリカランドに対する下押し圧力となっています。計画停電が続くようなら、南アフリカランドは一段と下落する可能性があります。

今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.08500NZドル~1.10500NZドル>

RBA(豪中銀)は2月7日に政策会合を開き、0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を3.10%から3.35%へと引き上げました。利上げは9会合連続で、0.25%の利上げは4会合連続です。

RBAは声明では、RBAの政策スタンスがタカ派へと変化したことが示されました。声明は「インフレ率を目標値へと戻し、高インフレの局面を一時的なものにすることを確実にするため、今後数カ月間で政策金利のさらなる上昇が必要になると予想している」と表明し、追加利上げを示唆。また、これまでの「(政策金利について)あらかじめ決まった道筋はない」との文言も削除しました。

RBAはさらに利上げを行うとの観測が市場で強まっており、このことは豪ドル/NZドルを下支えしそうです。ロウRBA総裁が15日と17 日に議会で証言し、16日には豪州の1月雇用統計が発表されます。ロウ総裁の証言などがRBAの利上げ観測を一段と強める内容になれば、豪ドル/NZドルは上昇して200日移動平均線(2/13時点で1.10021NZドル)を再度超えるかもしれません。

今週の注目通貨ペア(2):<メキシコペソ/円 予想レンジ:6.800円~7.200円>

BOM(メキシコ中銀)は2月9日に政策会合を開き、0.50%の利上げを行うことを決定。政策金利を10.50%から11.00%へと引き上げました。利上げは14会合連続で、0.50%の利上げは2会合連続です。

BOMは声明で、「すでに達成した金融政策スタンスを考えると、次回会合では今後入手されるデータ次第で政策金利の上方調整(利上げ)をより小さい規模にする可能性がある」と表明。次回3月30日の会合での追加利上げを示唆しつつも、利上げ幅を縮小する可能性を示しました。

BOMは今回の会合で市場予想(0.25%)を上回る幅の利上げを行ったうえ、0.50%利上げするとの決定は全会一致でした(0.25%の利上げ票なし)。また、BOMは近く利上げを停止するとの観測も市場にあるなか、声明では3月の会合での追加利上げが示唆されました。これらは、メキシコペソにとってプラス材料と考えられます。メキシコペソ/円については、米ドル/円の動向にも影響を受けそうですが、7円台に定着する可能性があります。

八代和也
マネ―スクエア シニアアナリスト
配信元: 達人の予想

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