アイランド・リバーサルが出現 弱気相場に転換
昨日の米国株式相場は上昇。ダウ工業株 30 種平均は 596.40 ドル高の 33891.35、ナスダック総合指数は 219.56 ポイント高の 13752.02 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 26650 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は堅調スタートを想定。リバウンドを試すと思われる
米国株が上昇したのは、パウエル議長が議会証言で、「3月の FOMC は 0.25%の利上げを支持」と発言したからだ。市場の一部では「0.5%の利上げ」を警戒していただけに、投資家たちは安堵の表情を浮かべている。ウクライナ情勢は依然として不透明であるものの、ほとまず「急速な利上げ」に対する警戒感がやわらいだようだ。
日経平均の日足チャートでは昨日、窓を空けて下落。「弱気相場」に転換したことを意味している。いわゆるアイランド・リバーサル(離れ小島による相場反転サイン)が出現しており、一連のリバウンド相場が終了したようだ。
本日の日経平均は買い先行となることで、「ダマシがダマシであったこと」を試しに行くだろう。ただ、寄り付き直後に窓上限(26821.75 円)に到達することになれば、窓と株価の位置関係が逆転。一転して下落しやすい需給へと変化する。基本的には「戻り売り」であり、投資家は「弱気スタンス」を維持するしかないだろう。
短期的な焦点となるのが、ロシアとウクライナの2回目の停戦協議だ。本日中にも開催されるが、現時点ではまったくの平行線。両者の意見が折り合うことが予想できない。戦争が継続される可能性が高く、投資家もそのつもりでいた方が良いだろう。
そして、オミクロン株に代わり新種株(BA.2、ステルス・オミクロン)が出現。新規感染者数の高止まりが予想されている。コロナがいったん収束する可能性が低くなっており、これも経済にダメージを与える可能性が高そうだ。もちろん、最近の原油価格の高騰も、輸入インフレを引き起こし、日本経済にコスト負担増を強いるだろう。いずれも株価にはマイナス要因となりそうだ。投資家は「売りポジション」を維持し、上方の窓埋めの経緯を確認。その後の「下放れ」を想定したい。
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