21500円を回復しましたが
朝方は、米国株が上昇したことに加えて米中通商交渉の進展期待や英国の欧州連合(EU)離脱が回避されるとの観測から投資家心理が上向き高く始まりました。
その後も円安ドル高歩調とともに上海株の上昇も支えとなって上げ幅を拡大すると、後場には高値で+443円高の21568円まで上昇しました。
短期スタンスの海外投資家を中心に先物への買い戻しを活発に行ったとの観測もあり、指数の大幅上昇につながりました。
東証業種別株価指数は全33業種が上昇する全面高となり、6日の終値21596円以来4営業日ぶりに21500円台を回復して終わっています。
中国商務省は、劉鶴副首相が米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表やムニューシン米財務長官と電話協議したと発表しましたが、これまで米中首脳会談が来月以降に先送りされるとの観測が浮上していたため、改めて協議が進展するとの見方が広がりました。
またメイ英首相とユンケル欧州委員長が会談で懸案だったアイルランド国境問題の見直しで合意したことも、英国の欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」が回避される可能性が高まったとして好感されました。
1月の米小売売上高が市場予想を上回り、米景気の先行きに対する懸念が後退したことも買い安心感につながりました。
東証1部の売買代金は2兆3266億円、騰落銘柄数は値上がり1893銘柄、値下がり185銘柄、日経225採用銘柄では値上がり217銘柄、値下がり7銘柄でした。
投資家心理の改善から、日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数はともに続伸しました。
日経平均のテクニカル指標は、おおむね中立圏の状態です。
日経平均は25日線(今日現在:21261円)を上回り、3月SQ値21348円も超えてきましたので、株価チャート的には一気に改善が進みました。
ただ諸々の好材料を受けての買い戻しが中心という感じは否めませんので、さらにココから買っていけるかというと微妙な位置まで来てしまった感じもします。
目先は様子を見ながら、再度調整があれば押し目買い、上昇が続くのであれば利益確定売りを進めるくらいのスタンスで、時価近辺では積極的な売買は控えてもいいかもしれません。