米中貿易協議進展期待から下値は限定的でした
朝方は、米国株が下落したことから安く始まると、安値では-115円安の21348円まで下落しましたが、売り一巡後は上海株が強かったことや日銀のETF買い期待が下支えとなって後場にかけて下げ渋ると、高値では-13円安の21451円まで戻す場面もありました。
欧米で市場予想を下回る景気指標の発表が相次いだことから、世界的な景気先行き不透明感が改めて警戒されたことや米国株の下落が投資家心理を冷やして景気敏感株を中心に利益確定売りが出ましたが、一方でトランプ米大統領と中国の劉鶴副首相が会談すると伝わったことから、米中貿易協議が進展するとの期待も根強く下値は限定的でした。
東証1部の出来高は9億8867万株と今年初の10億株割れとなり、売買代金は1兆8245億円と3日ぶりに2兆円を割るなか、騰落銘柄数は値上がり731銘柄、値下がり1288銘柄、日経225採用銘柄では値上がり72銘柄、値下がり145銘柄でした。
日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数はともに5日続伸しています。
日経平均のテクニカル指標は、まだ高値圏を示唆するものが残った状態です。
きょうも安寄りはしましたが切り返す展開となり、薄商いながら日経平均は5日連続で始値より終値の方が高い陽線となっています。
欧米では実体経済の悪化が懸念されていますが、トランプ米大統領と中国の劉鶴副首相の会談が引き続き売り方の買い戻しを誘った格好です。
この会談の結果は今晩中に出ますので、来週に関してはこの結果が大きく左右するとは思いますが、すでに先行して好結果を織り込みに行っているだけに、期待外れとなった場合には反動が出やすい状況ではあると思います。
基本的には引き続き戻りがあれば利益確定売りを進めておくのが無難だと考えていますが、来週は国内外で重要イベントが続きますので、振幅が大きくなる可能性には注意が必要です。