過度な期待は禁物
引き続き、トランプ大統領のツイッターに右往左往、株式市場を中心にボラティリティの高い相場が続いています。
例年この時期になると、市場参加者の多くが本邦機関投資家による期初の円投に期待を寄せるわけですが、為替リスクを取ってまでの海外投資をする向きは多くなさそうですし、近時の米金利上昇による調達コストの上昇が米国物(債券)への投資を抑制気味にしているとの見方もあり、過度な期待は禁物かと考えます。
リスクオン・オフを支配しているのがトランプ大統領の施策・つぶやきによるものですから、値動きは日替わりメニューの如く、日々変わっていくのでしょう。
当たり前ですが、持続性は微塵も存在しません。
政府は株式市場へのPKOは積極的に持ち込んでいるようですが、為替市場に対しては「為替操作国」のレッテルを貼られることを避けてくるでしょうから、「神の見えざる手」に期待することは難しそうです。今月17~18日には日米首脳会談も控えていますし。
2日発表の日銀短観では輸出企業の社内レートは109.66円と110円を下回る水準に設定されていました。現水準からするとかなり円安設定との印象です。
輸出サイドがすぐに円転玉を持ち込んでくるとは思えませんが、上値の重い状況が続くようだと、辛抱たまらんと107円アッパーから売りを持ち込んでくるのはないかと見ております。しばらくは、指標の結果に一喜一憂する展開が続きそうです。