今年の金融市場のテーマは国際政治
皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
さて、2017年相場がスタートしました。年明けに際し、まずは今年の金融市場のテーマについて触れておきたいと思います。テーマが何であるのか、はっきりさせないことには始まりません。今年はずばり「国際政治」だと考えています。今月20日には米大統領就任式、そこからトランプ政権の中身がはっきりとしてきます。これまでの期待が実現可能となるのか、はたまた、失望に変わるのか、いきなり今年最大のイベントと言えるでしょう。かのローレンスサマーズ氏も「市場はトランプ政権を過大評価している」と警鐘を鳴らしています。
それ以外にも欧州では選挙が予定されています。春ごろのオランダ・フランス、そして秋にはドイツの選挙が予定されています。昨年の米大統領選挙以降、世界的にポピュリズムの動きが強まっており、2017年もその動きが継続されるのか注目されます。
また、英国のEU離脱の行方についても3月までに新たな動きが見られそうです。少し気が早いのですが、今年の漢字は「政(まつりごと)」になるのでは?と考えています。
目先はボラの高い動きを想定
恐らく、今年はボラティリティの高い相場となることが予想されます。それゆえ、個人的には為替・株式の予想をすることに意味がなく、その時、その時をいかに対応するのかが重要になってくると思っています。年初めにあたり、ご自身のルールの確立(ストップ注文をどう入れるのかといったこと)を進めておくことも検討ください。
それが相場と長く向き合う一番の近道と思われるからです。
今週は6日の米雇用統計を始め、横綱級の経済指標が目白押しです。そんな中、個人的に注目しているのは海外勢の株式市場の入り、そして、中国の動向です。
昨日も超長期債(50年債)の取引で「異常な変動」があり、中断する事態が生じていました。覚えていらっしゃいますか?昨年、年始からサーキットブレーカーが発動され、中国株の下落→世界的な株安・円高に振れたことを。加えて、トランプ次期政権が対中強硬派の人事を進めていることも気になるところです。
昨年末の当欄(いろいろ考えるより、チャートとしっかり向き合う!)でもお伝えをしましたが、決め打ちなどせず、チャートとしっかり向き合っていただきたいと思います。