12月の利上げは既定路線
通常であれば、米国雇用統計に目が向けられるところですが、12月の利上げが既定路線であるということから、今回ばかりは結果を確認するくらいのものになりそうです。
それ以上に注目を集めそうなのが、今晩のOPEC総会と週末のイタリア国民投票。
一時期減産合意に向け楽観的なムードが広がっていましたが、直前になり、不透明感が漂うことになっています。最後の最後まで非公式会議を行い、合意を目指しているようですが、結局のところ、日本時間0時の発表(※時間は変更される可能性があります)を待つしかない状況と言えそうです。合意できない場合にはリスクオフの動きが持ち込まれるかと思いますが、一方で、冒頭に触れました通り、米国の12月の利上げ確率が高まっていることもあり、ドル円の下げも一時的なものにとどまるのではないかと見ています。
シナリオがいくつも・・・
それ以上に難しいのは、イタリア国民投票。
今回の国民投票はレンツィ首相の信任投票の様相となっています。今回の国民投票で「NO」を突き付けられた場合、レンツィ首相は辞任する意向を示しています。
現在、こちらの問題が難しいのは、いくつかのケースが考えられていることです。
1) 国民投票「YES」
2) 国民投票「NO」、大統領がレンツィ首相の辞任を認めない
3) 国民投票「NO」、レンツィ首相辞任→暫定政権首相として続投
4) 国民投票「NO」、年明け早々解散総選挙
レンツィ首相が辞任した場合、新首相が誰になるのか?など、様々なケースが想定されます。今年はBrexit、トランプ大統領誕生とサプライズが立て続けに起こっているだけに、今回の国民投票も・・・ということが頭をよぎります。
イタリアでは、選挙や国民投票直前の世論調査の結果は投票日の15日前までと法律で決められているよう(現在はブラックアウト期間)で、国民がどう考えているのか、読めない状況となっています。それゆえ、個人的には色々考えてもしょうがなく、結果を見て判断するしかないと。
実際ポジションを持たれている方は、ポジション量を減らすなどの対応が必要ではないかと考える次第です。残念ながら、結果が判明する時間は分かりません。来週は久方ぶりに欧州にスポットが当たりそうです。