今回の勝利でもトレンド転換は難しいか
前日比601円84銭高の15,708円82銭で引けました。
6月米国雇用統計の結果が市場予想を上回ったことや、
参議院選挙で与党が勝利したことを受けて、
日本株市場は大きく上昇しました。
与党の勝利によってアベノミクスが再度推進される
との期待感から大きく買い優勢で推移しています。
久しぶりに好材料が出たことで素直に反応した株式市場ですが、
この上昇は長く続くものではないと考えます。
現在の日本株を取り巻く環境を見てみると、
・英国のEU離脱による影響は未知数
・米ドル為替は強烈な円高傾向
・新たな経済政策を行うには財源不足
等の問題が山積しています。
また、株式市場を見ても、
短期・中期・長期のチャートでも明確な下落トレンドです。
このトレンドを壊すには、市場参加者の予想を大きく越える
サプライズの金融緩和や経済政策が必要です。
しかしながら、そういったサプライズが
起こる可能性は極めて低いでしょう。
一見相場には安心感が広がっていますが、
再度急落するリスクを孕んでいることは
頭の片隅に入れておく必要がありそうです。
なお、12日の日経平均株価は、
11日の急騰に対する利益確定売りが出やすいことから、
「小幅ながら下落して引ける可能性がある」と判断しました。