相場の流れはポジションの偏りの修正で一気に起こる
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現在の株式・商品・為替市場は総悲観の様相。大発会の大幅安(582円安)は歴史的な大変動を暗示しているのでは?との不気味さが漂っています。
ただ、私の脳裏に浮かんだのは昨年の1月相場。もちろん今年とはバックグラウンドが異なるとはいえ、昨年2日に高値120.70円の高値を付けた後、15日のスイスフランショックを受け115.85円の安値を示現とまさに今回と同じ(下落幅は昨年の方が大きい)波乱の幕開けとなっていました。
念のため調べてみたところ昨年12月分の米雇用統計は今年8日と同じく、市場予想を上回る内容であったにも関わらず、市場はネガティブな材料を見つけては(今年の場合、平均時給の伸び悩み)そこを材料に売り優勢の展開となっていました。
ところが昨年の場合、総悲観であったドル/円は16日から切返しの動きへ。仮に本日以降、世界的に株価が安定するようであれば、これまでの総悲観ムードは大きく後退するのでは?と個人的に考えております。
下記のチャートは東証の空売り比率と日経平均株価の推移を示しています。今月7日に昨年9月の高値に接近(これは2008年以降で最高)。そして、昨年9月の場合高値を付けた後、日経平均は約9%上昇となりました。現在CFTCの円ポジションは4103枚の円買いポジションですので、空売り比率の低下に伴い、株価上昇→金利差に着目=ドル/円は徐々に円安へと向かう可能性があるのではということです。
市場というのは一夜でムードが変わることがあります。現在は中国発の株式相場に焦点が当たっていますが、本来のテーマである金利差に注目が集まれば、流れは変わることが考えられます。もちろん、もう一波乱あるかもしれませんし、「相場に絶対はない」ことを最後に記しておきます。