木下 晃伸さんのブログ
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【投資脳のつくり方】オバマ氏、型破り戦術奏功
■日経平均株価が前日までの大幅上昇から反落してスタートしています。
ただ、ボトムからの上昇率、また、そのスピードを考えれば、
あのまま一本調子で上昇することは難しいと言えます。
急速(きゅうそく)な上昇には、休息(きゅうそく)が必要。
■そのため、問題は、今回の下落が再び下落基調に反転する
キッカケとなってしまうのかどうか、という点になります。
一時期の休息であれば問題はありませんが、
仮に再び日経平均株価が6,000円台をめざして下落するようなことが起これば・・・
昨日の米NYダウはたしかに大幅な下落となりましたが、
色々と特徴がありました。
その中で、今回も“消費”に焦点を当てて書いております。
ご高覧いただければ幸いです。
※本資料の利用については、必ずプロフィール画面の
重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
┏━ 【経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース】 ━━━━━┓
1.オバマ氏、型破り戦術奏功
2.米ISM非製造業景況感指数は総合指数が低下
3.インドネシアバクリ・グループ金融危機直撃
http://www.terunobu-kinoshita.com/20081106-toushinou.pdf
──────────────────────────────────
1.オバマ氏、型破り戦術奏功
(出所)2008年11月6日付日本経済新聞朝刊9面より
●オバマ氏、圧倒的勝利に眠る投資のヒント
●インターネットの活用法が勝利をもたらす
●具体的投資対象はどこになるのか?
オバマ氏が圧倒的勝利をおさめた米大統領選挙。
米国民が変革を臨んでいる姿が浮かぶ。
先日夕刊から、オバマ氏についての論評が多く報道されているが、
その中からより具体的な投資のヒントを探してみたい。
キーワードとなるのは“インターネット”だろう。
オバマ氏は既存の組織やノウハウに頼らない
新しい選挙戦術を駆使しインターネットを積極活用したことで知られる。
最大の特徴はネットと「アナログ組織」を融合させた点。
ネットを通じて少額献金をクレジットカードで支持者から集める体制を築き、
携帯電話のメールを活用してボランティアを募集したり、
集会のお知らせを流したりした。
さらに、お知らせなどを送る際には「友人や知人にも送って」と念を押し、
これが結果的に草の根レベルの動員力を膨らませた。
数万人単位の集会を全米各地で何度も開いたのは
「口コミ」の効果が大きかったという。
「副大統領候補を真っ先に知らせる」との理由で集めた携帯電話番号のリストは、
最終盤の機動力に大きく貢献した。
圧倒的な差を生みだしたのがインターネットのパワーだとすると、
これは大きな投資のヒントとなる。
なぜなら、ビジネスはもちろん、社会生活の上で重要な位置を占める技術、
サービスには、株価を押し上げる原動力があるからだ。
ネット業界は新興市場に上場しているケースも多い。
しかし、株価が上昇局面を迎えるとき、
再びネット関連が大きな上昇となる可能性は高い。
“秩序ある投機”という概念を持ちつつ、新興市場にも視線を投げておきたい。
2.米ISM非製造業景況感指数は総合指数が低下
(出所)2008年11月6日付日経速報ニュースより
●株式市場の重しとなる景況感悪化リスク
●株式市場では楽観論が蔓延
●外需への投資には慎重姿勢
金融恐慌、新興国の債務不履行(デフォルトリスク)が遠のく中、
これから株式市場を冷やす最大のリスクは、
景気後退が現実化してしまうことだろう。
これは懸念ではなく、現実になる。
日本でも、資産バブルが崩壊した89年以降、
株価下落と共に、実体経済が悪化、デフレ景気に突入した。
今後米国も同様の道を歩む可能性が高い。
いくらオバマ氏が変革を訴えたとしても、米国の人口動態から考えれば、
かつてのような右肩上がりの経済を再生させるということは難しいと考える。
では、短期的にはどうか。
短期的には、再び株価に重しとなる可能性が高いニュースが多く飛び出している。
例えば、米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した
10月の非製造業景況感指数だ。
総合指数が前月比5.8ポイント低下し、44.4となっている。
なかでも、注目しなければならないのが、
ISM非製造業景況感指数の個別項目「雇用」指数が
前月より2.7ポイント低い41.5となり、
データが公表されている1997年以降で最低となったこと。
雇用が悪化することで、消費意欲はますます後退する。
財布のひもが締められるとますます経済の循環が悪くなる。
北米消費関連に影響を受ける日本企業は多い。
特に、自動車、家電など、外需企業は、これから本格化するクリスマス商戦、
そして、結果が明らかとなる年初にかけて、慎重な対応で接したい。
3.インドネシアバクリ・グループ金融危機直撃
(出所)2008年11月6日付日経産業新聞9面より
●マネーがほぼすべての金融商品にインパクトを与える時代
●資源も株も同じ値動きと考える
●商社株、海運株は、レバレッジ投資の典型例
インドネシア財閥大手バクリ・グループは年内に傘下の同国資源最大手
ブミ・リソーシズの株式35%を米系投資ファンドのTPGグループと
インドネシアの国営企業連合に売却する。
売却額は約13億ドル(約1290億円)。
世界的な金融危機の影響でバクリ・グループの関連株が次々に急落、
深刻な経営難に陥ったためブミの売却を決めた。
バクリ・グループは、インドネシアにあるマレー人系最大の企業グループ。
61社のうち6社がインドネシア証券取引所に上場。
バクリ・アンド・ブラザーズを持ち株会社に、
石炭中心のブミ・リソーシズや原油ガスのエネルギー・メガ・プルサダなど
資源企業のほか、パーム農園、鉄鋼や通信、不動産企業を保有している。
ブミは複数の石炭生産会社を傘下に持つ東南アジア最大の資源企業で
時価総額は今夏までは同国トップ。
しかし原油価格下落で石炭価格も低迷、そこに金融危機が重なり株価が暴落した。
金融恐慌のあおりは、さまざまな形で現れる。
中でも、資源価格にも大きな影響を与えている点は要注意だ。
かつては、株価と資源価格は連動しないと言われていた。
しかし、マネーフローが膨大になり、
各種商品に大量に流れ込むようになると話は変わる。
資源価格は、新興国の需要があるから、いずれ上昇していくことだろう。
しかし、投資対象としては、株価が上がる、と判断できなければ
資源価格も上昇するとは考えられない。
商社株、海運株など、資源関連株への投資は、
資源への投資という意味合いではなく、
レバレッジがかかった株式投資と考えておくべきだろう。
────────────────────────────────────
■編集後記
────────────────────────────────────
●楽観と悲観
どうしてもマスコミ報道は、悲観が大きく取り上げられます。
そのためなかなか手が出せない。
一方で、楽観は大きく報道されないので、
今度は危ないという予兆を見逃してしまいがち。
上がる時も下がる時も、同じレベルで報道する、
ということが私は重要だと考えています。
当メールマガジンの記載量が、日々変わらないようにしているのはそのためです。
自分自身も渦中にいると巻き込まれてしまいますから。
マスコミ報道はたしかに、役に立ちます。
それをどう活用していくか、ということが、
乱世の時代に求められる投資家のスキルのように思います。
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◆木下氏の情報をチェック!
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●9月25日(木)に執筆と監修を務めました「アジア株二季報」
(日本実業出版社刊)が発売となりました!
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●雑誌掲載はこちらです。さらに詳細を知りたい方は書店でのぞいてみてください。
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ただ、ボトムからの上昇率、また、そのスピードを考えれば、
あのまま一本調子で上昇することは難しいと言えます。
急速(きゅうそく)な上昇には、休息(きゅうそく)が必要。
■そのため、問題は、今回の下落が再び下落基調に反転する
キッカケとなってしまうのかどうか、という点になります。
一時期の休息であれば問題はありませんが、
仮に再び日経平均株価が6,000円台をめざして下落するようなことが起これば・・・
昨日の米NYダウはたしかに大幅な下落となりましたが、
色々と特徴がありました。
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1.オバマ氏、型破り戦術奏功
2.米ISM非製造業景況感指数は総合指数が低下
3.インドネシアバクリ・グループ金融危機直撃
http://www.terunobu-kinoshita.com/20081106-toushinou.pdf
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1.オバマ氏、型破り戦術奏功
(出所)2008年11月6日付日本経済新聞朝刊9面より
●オバマ氏、圧倒的勝利に眠る投資のヒント
●インターネットの活用法が勝利をもたらす
●具体的投資対象はどこになるのか?
オバマ氏が圧倒的勝利をおさめた米大統領選挙。
米国民が変革を臨んでいる姿が浮かぶ。
先日夕刊から、オバマ氏についての論評が多く報道されているが、
その中からより具体的な投資のヒントを探してみたい。
キーワードとなるのは“インターネット”だろう。
オバマ氏は既存の組織やノウハウに頼らない
新しい選挙戦術を駆使しインターネットを積極活用したことで知られる。
最大の特徴はネットと「アナログ組織」を融合させた点。
ネットを通じて少額献金をクレジットカードで支持者から集める体制を築き、
携帯電話のメールを活用してボランティアを募集したり、
集会のお知らせを流したりした。
さらに、お知らせなどを送る際には「友人や知人にも送って」と念を押し、
これが結果的に草の根レベルの動員力を膨らませた。
数万人単位の集会を全米各地で何度も開いたのは
「口コミ」の効果が大きかったという。
「副大統領候補を真っ先に知らせる」との理由で集めた携帯電話番号のリストは、
最終盤の機動力に大きく貢献した。
圧倒的な差を生みだしたのがインターネットのパワーだとすると、
これは大きな投資のヒントとなる。
なぜなら、ビジネスはもちろん、社会生活の上で重要な位置を占める技術、
サービスには、株価を押し上げる原動力があるからだ。
ネット業界は新興市場に上場しているケースも多い。
しかし、株価が上昇局面を迎えるとき、
再びネット関連が大きな上昇となる可能性は高い。
“秩序ある投機”という概念を持ちつつ、新興市場にも視線を投げておきたい。
2.米ISM非製造業景況感指数は総合指数が低下
(出所)2008年11月6日付日経速報ニュースより
●株式市場の重しとなる景況感悪化リスク
●株式市場では楽観論が蔓延
●外需への投資には慎重姿勢
金融恐慌、新興国の債務不履行(デフォルトリスク)が遠のく中、
これから株式市場を冷やす最大のリスクは、
景気後退が現実化してしまうことだろう。
これは懸念ではなく、現実になる。
日本でも、資産バブルが崩壊した89年以降、
株価下落と共に、実体経済が悪化、デフレ景気に突入した。
今後米国も同様の道を歩む可能性が高い。
いくらオバマ氏が変革を訴えたとしても、米国の人口動態から考えれば、
かつてのような右肩上がりの経済を再生させるということは難しいと考える。
では、短期的にはどうか。
短期的には、再び株価に重しとなる可能性が高いニュースが多く飛び出している。
例えば、米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した
10月の非製造業景況感指数だ。
総合指数が前月比5.8ポイント低下し、44.4となっている。
なかでも、注目しなければならないのが、
ISM非製造業景況感指数の個別項目「雇用」指数が
前月より2.7ポイント低い41.5となり、
データが公表されている1997年以降で最低となったこと。
雇用が悪化することで、消費意欲はますます後退する。
財布のひもが締められるとますます経済の循環が悪くなる。
北米消費関連に影響を受ける日本企業は多い。
特に、自動車、家電など、外需企業は、これから本格化するクリスマス商戦、
そして、結果が明らかとなる年初にかけて、慎重な対応で接したい。
3.インドネシアバクリ・グループ金融危機直撃
(出所)2008年11月6日付日経産業新聞9面より
●マネーがほぼすべての金融商品にインパクトを与える時代
●資源も株も同じ値動きと考える
●商社株、海運株は、レバレッジ投資の典型例
インドネシア財閥大手バクリ・グループは年内に傘下の同国資源最大手
ブミ・リソーシズの株式35%を米系投資ファンドのTPGグループと
インドネシアの国営企業連合に売却する。
売却額は約13億ドル(約1290億円)。
世界的な金融危機の影響でバクリ・グループの関連株が次々に急落、
深刻な経営難に陥ったためブミの売却を決めた。
バクリ・グループは、インドネシアにあるマレー人系最大の企業グループ。
61社のうち6社がインドネシア証券取引所に上場。
バクリ・アンド・ブラザーズを持ち株会社に、
石炭中心のブミ・リソーシズや原油ガスのエネルギー・メガ・プルサダなど
資源企業のほか、パーム農園、鉄鋼や通信、不動産企業を保有している。
ブミは複数の石炭生産会社を傘下に持つ東南アジア最大の資源企業で
時価総額は今夏までは同国トップ。
しかし原油価格下落で石炭価格も低迷、そこに金融危機が重なり株価が暴落した。
金融恐慌のあおりは、さまざまな形で現れる。
中でも、資源価格にも大きな影響を与えている点は要注意だ。
かつては、株価と資源価格は連動しないと言われていた。
しかし、マネーフローが膨大になり、
各種商品に大量に流れ込むようになると話は変わる。
資源価格は、新興国の需要があるから、いずれ上昇していくことだろう。
しかし、投資対象としては、株価が上がる、と判断できなければ
資源価格も上昇するとは考えられない。
商社株、海運株など、資源関連株への投資は、
資源への投資という意味合いではなく、
レバレッジがかかった株式投資と考えておくべきだろう。
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どうしてもマスコミ報道は、悲観が大きく取り上げられます。
そのためなかなか手が出せない。
一方で、楽観は大きく報道されないので、
今度は危ないという予兆を見逃してしまいがち。
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自分自身も渦中にいると巻き込まれてしまいますから。
マスコミ報道はたしかに、役に立ちます。
それをどう活用していくか、ということが、
乱世の時代に求められる投資家のスキルのように思います。
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