kabukabumanさんのブログ
ギリシャ関連ブルームバーグニュースと集会の様子(NHK)
ブルーバーグの事前調査結果(7/3午後)
ブルームバーグ・ニュースの委託で実施された世論調査では債権者側が求める緊縮を拒否するために「ノー」と投票するとの回答が43%、条件を受け入れるという「イエス」が42.5%だった。調査は1042人を対象にマケドニア大学の応用科学経済調査研究所が実施した。誤差率は3ポイント。
ユーロ圏にとどまりたいかとの問いに対しては81%がとどまりたいと回答しているが、ギリシャの銀行の資金難とチプラス首相の他の欧州首脳からの孤立で残留には黄信号が点っている。
マケドニア大学の政治学教授で世論調査の専門家のニコス・マランツィディス氏は「国民投票は質問に対する理解の仕方の違いによってギリシャ社会を2つのグループに分けた」と電子メールで説明。
「ギリシャの将来が本当にユーロ圏、場合によっては欧州連合(EU)の外のものになると考えているグループと国民投票がただの交渉の戦術だと考えているグループだ」と解説した。
チプラス首相は後者を主張し、債権者案を拒絶してもユーロ圏にとどまれるばかりかより良い条件を引き出せると論じているが、これに同意する欧州の指導者はいない。
主要な野党が主導する「イエス」派が多数を占めればチプラス政権は倒れ欧州からの支援は続くかもしれない。
<NHKニュース>
賛成派と反対派の集会の様子
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150704/k10010138621000.html
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毎日新聞(7/4)
【アテネ福島良典】
国民投票を2日後に控え、首都アテネの中心部で3日夜(日本時間4日未明)、賛成、反対両陣営が大規模デモ集会を開いた。反対派集会でチプラス首相は「脅しをかける債権者の最後通告に誇りを持ってノーを突き付けよう」と国民に呼びかけた。
アテネ中心部のシンダグマ広場で開かれた反対派集会には5万人以上の市民が参加。チプラス首相は白の開襟シャツで登壇し「日曜日(5日)に我々は欧州で尊厳をもって生きていくという決断を下すのだ」と訴えた。
一方、賛成派集会ではカミニス・アテネ市長が「チプラス政権は国民投票後の48時間で債権者側との合意に達することができると主張しているが、政権と話をしようという者などいない」と、政府の「うそ」を批判。弁護士のファニ・ミケリさん(28)は再建策に賛成する理由について「欧州の中にとどまっていたいからだ」と述べた。
ギリシャ憲法は財政問題に関する国民投票を想定していない。
このため2人の国民(弁護士と技師)が中止を求めて最高裁に違憲審査を申し立てていたが、最高裁は3日、申し立てを棄却した。これにより、国民投票は予定通り5日に実施されることになった。
日経新聞(7/4)
チプラス首相は3日夜、国会前広場の特設ステージに現れ、数万人の群衆を前に、緊縮策に反対票を投じるよう呼びかけた。「(債権団の)脅迫を退け、人々が歴史をつくる」などと気勢を上げる首相に対し、聴衆は大歓声で応えた。緊縮反対派の年金生活者や若者は「緊縮反対」の看板を背負い、アテネ中心部でビラを配るなど活発に活動している。
一方ほぼ同時刻、1キロほど離れたアテネの競技場には、緊縮策賛成派が集まり大規模な集会を開いた。医薬品の販売を手掛けるコンスタンティノスさんは
「旧通貨のドラクマに戻ったら、ハイパーインフレで経済は破滅する」と真剣な表情で語った。最大野党・新民主主義党のサマラス党首は同日のテレビ出演で、「ユーロ圏から脱退させようとしている」とチプラス氏を非難。緊縮策への反対がユーロ離脱に発展することを強調し、緊縮策に賛成するよう呼びかけている。
ギリシャ紙の世論調査によると緊縮策への賛成と反対はそれぞれ4割強。
投票結果は見通せない。
6月29日に始まった預金の引き出し制限などは市民生活に影響を及ぼしている。ATMに並ぶ預金者の列は途切れず、紙幣の不足から制限の上限60ユーロ(約8200円)を引き出せない人も多い。
市民の不満がチプラス政権に向かうかEUに向かうかによって結果は大きく変わってくる。
政局も混迷を深めている。与党内では、急進左派連合(SYRIZA)の連立相手である「独立ギリシャ人」議員が公然と緊縮策への賛成を表明したことで、除名処分となった。国民投票の結果次第では、政界再編の可能性もあるとみられている。
日経新聞(7/4)
緊縮財政反対派は地方に集中か?
欧州連合(EU)が求める財政緊縮策の賛否を巡るギリシャの国民投票が5日に迫った。注目の一つが地方レベルでの反緊縮を求める動きだ。従来右派政党を支持し緊縮を受け止めてきた地域が多いが、近年は公共投資削減などの長引く緊縮にいらだち、チプラス政権の支持基盤である左派に流れる地域も増えている。世論調査では緊縮策への賛成票の勢いが増すが、地方を歩くと、反緊縮を求める声が多く聞かれる。