景気減速でも上海総合指数が3100ptを超える理由

\ あなたにピッタリの銘柄がみつかる /

みんかぶプレミアムを無料体験!

プランをみる

お知らせ

読み込みに失敗しました。

しばらくしてからもう一度お試しください。

重要なお知らせ すべて見る

kabukabumanさんのブログ

最新一覧へ

« 前へ1629件目 / 全2192件次へ »
ブログ

景気減速でも上海総合指数が3100ptを超える理由

19日の上海総合指数は、前日比51.08pt高(+1.67%)の3108.60ptで引けましたが

終値で3100ptを超えたのは、実に4年1カ月ぶりのことです。

上昇した主な理由は政策期待で、景気の先行き不安から

当局が追加金融緩和策や産業支援策などを打ち出すとの観測が高まっている様です。

また、出来高が高水準で推移しており、株価の先高観も根強いとのこと。

特に12月の出来高は一日平均50億株以上で推移しています。


上海総合指数の推移 ➡

http://www.bloomberg.co.jp/apps/cbuilder?T=jp09_&ticker1=SHCOMP%3AIND

因みに業種別では、ゼネコン関連が高く、鉄道建設・交通インフラ整備・建設請負

不動産・建機などが買われており

その他では、水処理関連、非鉄、石油関連、運輸、銀行、証券業、などが高い様です。


中国の証券各社によれば、中国の株式相場は強気相場に突入しており

今後さらに上昇する可能性が高いと予想しています。


しかし中国経済は11月の経済統計からも分かる様に、明らかに減速しています。

特に、生産の落ち込みが激しく、鉱工業生産は前月比で0.5ptポイント悪化。

さらに中国では経済指標より遥かに信憑性が高いと言われる発電量の伸びも鈍化しています。


にも関わらず、上海市場が原油相の下落すらお構いなしに上昇を続ける理由は何か

自分なりに少し勉強してみました。


ところで、中国の生産が減少している最大の理由は不動産投資の減速だと考えらていますが

これは当局による不動産投機の取り締まりや、汚職撲滅運動の効果が現れているからで

前向きに考えれば、国策が着々と成果に繋がっていることになり

投資家マインドには必ずしもマイナスに作用してはいないと思われます。


また輸出が9月をピークに鈍化傾向にあり、11月は前月比で6.9pt低下しましたが

鉄道整備・水利・環境・公共施設管理事業などは依然として高水準で推移しており

こうしたインフラ投資が中国経済を何とか支えているのだと思います。

さらには製造業の底打ちや

小売売上高の上昇などが景況感の悪化に歯止めを掛けているとも言われています。


因みに11月の製造業PMIは50.3と低調で、前月比0.5pt低下したことから

中国経済が大きく減速しているとして、世界の株式市場を調整に導く一因になりましたが

中国本土の投資家は、あまり危機感を持っていない様です。


何故なら、景気が減速している要因は

GDPのウエイトが高い不動産投資、製造業の投資、輸出などの構造的な問題であり

2011年から始まった第12次5カ年計画で解決出来るという確信があるからではないでしょうか。

つまり習近平政権の経済政策(市場改革、金融の市場化、自由化、国際化)に

高い期待が持たれているのだと思います。


こうした背景から、現地では上海総合指数はまだまだ上昇すると考えられており

長期的に見て、今の水準でも押し目は絶好の買い場だと証券各社は予想している様です。


ただ注意して置きたいことは、ファンダを伴わない株価指数の高騰は

数年前の上海大暴落と同様の経緯を辿る可能性があり

ヘッジファンドに絶好の狩場を提供するすることにもなり兼ねません。

しかも金融緩和や政策期待で株価が上昇しているのは日本も全く同じです。


私は自他共に認める曲り屋ですが、常に最悪のシナリオを頭に描く習性があるので

お祭り相場にはしばしば乗り遅れますが、損をするより儲け損ねる方が余程マシなので

未だに東京市場と上海市場には地雷が存在すると考えています。




1件のコメントがあります
  • イメージ
    kabukabumanさん
    2014/12/20 23:01

    結局中国の株高は、昨年のアベノミクス相場にとても良く似ていると思います。

    異次元緩和は無いにしても、緩和効果は来年も続くでしょうし

    政策期待なら、それが失敗だと分かるまで、株価は堅調に推移するのではないでしょうか。


    ただ両国間の大きな違いは

    アベノミクスの評価が思わしくないと見るや

    解散総選挙に打って出て信任を求める日本に対し

    中国ではデモや暴動に繋がりかねません。


    未だ成熟しきっていない中国市場だけに

    株価バブルは必ず暴落というシナリオを伴うと思います。


コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。

ネット証券比較

みんかぶおすすめ