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アノマリーどこまで


毎年、決算発表のピークを迎える5月中ごろ株価が大きく調整しています。ここ2~3年の傾向として、5月以外でも、4半期決算が発表される8月、11月、2月に同じような下げが見て取れます。


その後は大体上昇しているところを見ると、この安値は絶好の買い場と考える人が増えてきて、同じことは繰り返さないのではと思っておりました。ところが……。


例年なら3月の配当落ちから4月に掛けてひと相場があった後に、5月から調整に入るケースが多かったようです。ところが、今年は2月から調整に入ったまま、世界の株価が新値を切って上がってゆくのを横目に見て一向に盛り上がらないまま、決算発表のピーク日を迎えてしまいました。


しかも、今年の決算発表には、「恐怖のお膳立て」が用意されていました。発表が始まると、前期実績はよいにもかかわらず、今期見通しが減益になる企業はストップ安まで売られてしまいました。増益を発表した企業でも、市場の期待に届かないと大きく売られるようになります。


こうなると恐怖が広がります。おびえた株主は、どうせ売られるなら、決算発表前に売っておこうという気になったのです。


かくして今年の下げは、例年以上のものとなってしまいました。


でも、発表された決算は悪くなく、見通しの低さも償却負担を考えれば例年より強気の見通しともいえます。私の持ち株7銘柄のうち、1銘柄を除いてすべて増配となりました。増配が多かったのも今回決算の特徴でした。


今日は、8時50分に日本のGDPが発表になります。これですべての待ち条件がなくなります。次の調整時期は8月です。私は本日、GDPの結果いかんにかかわらず、信用で損失のナンピンを掛けるつもりです。
* * *


以上は、私が今から7年前の2007年5月17日に「恐怖の季節」と題して、SNSに投稿した日記の一部です。今年の4月の状況に、そっくり当てはまるではありませんか。


このように季節性で動く株価現象をアノマリーと呼んでいますが、アメリカでも、有名なことわざに「Sell in May and go away」というのがあって、例年五月は株価が冴えない月のようです。原因は、ファンドの決算に絡んだ売りというのが有力ですが、今年の5月は値上がりしました。来年は、このアノマリーが通用するのでしょうか。


日本では、今年1~4月まで下げ基調でしたが、これは昨年まで続いていた外国人買いが、売りに回った上に、消費税増税の影響を見定めようとした動きが原因と思われます。4月を境に相場は反転したところを見ると、日本のアノマリーは今年も健在のようです。


現在の方向感のない動きも、7月下旬に見られる決算待ちのアノマリーと思っています。




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