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読売VS日経(文化欄)

4/28(日)の読売と日経朝刊にある文化欄は、なぜか妙に豪華だった。

切り抜いておかないと、もったいない・・・。

 

日経では、村上春樹の新刊に対する書評を、

文芸評論家の山城むつみという人が書いていた。

はっきり言うと、芳しくない評価がイイと思った。

実に的確な評論なのではないか。

 

また、「ひと言の余韻」では、

作家・高樹のぶ子とノンフィクション作家・後藤正治の交流が描かれていた。

後藤が高樹のノンフィクションを書いた後、

高樹が後藤を取材して作品「マルセル」の材料にしたという話。

「ストーリーの細部がやや飲み込みにくい嫌いがあったが、」

との後藤の率直な感想が、とてもイイ。

「マルセル」を読んで、どの部分がワルかったのか研究する価値がある。

 

対する読売は、特に充実していた。

まず浅田次郎が、連載小説を終えての総括を描いており、

かなりな種明かしをしているので、作家志望者には参考になるはずだ。

 

「HONライン倶楽部」では、小林秀雄特集になっており、

池田雅延によるコラムには、知らなかったエピソードが惜しげもなく散りばめられていた。

 

累計8万部を突破したという、あすなろ書房の全8巻に及ぶ、

「哲学」特集と銘打って、歴代の著名作家たちの短編をテーマごとに集めたシリーズもの。

この中のいくつかの作品に興味を持った。

阿佐田哲也の「自殺について」、白洲正子の「人間の季節」、高峰秀子の「文章修行」、

星新一の「七人の犯罪者」、寺山修司「愛され方」など。

読みたい作品を単発で集めた方が安いのだが、他の作家の作品も読んでみたいという

オイラの趣向にはもってこいのシリーズに思える。

 

そして、両紙に共通していたのが新書紹介の蘭で、

★「カフカと映画」

  ペーター=アンドレ・アルト著、白洋舎 3,400円+税

これ、絶対に買う。

 

今週は、読売の勝ちかな?

 

 

 

 

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