元祖SHINSHINさんのブログ
「13号室のない温泉」というミステリー
あー、このネタ、マエストロ掲示板で書いたものなので、
二度出しなのだけれども。
(あれれ、なんか、リモネンさんが来そうなフレーズになっちゃったなw)
前話のコメントで「カメダ」が出たし、
もったいないので振っておこう。
因みにこのネタは、『ホンダシビック』や『ルミナック』などと違って、
「1Q84」には採用されなかったが。
どんなネタかというと・・・。
実は、「出雲地方の旅館には13号室がない」というネタだ。
どーしてか???
旅館でよくあるシチュエーション。
女中たちがズーズー弁を話すので、
お客のお見送りの際に声がけすると、
「ズーサンバーサン、オデカケ」
となって、お客が怒り出す恐れがあるからだそうだw
★週刊「松本清張」2号
デアゴスティーニ 552円+税 2009.11.10.発行 P.15より改変抜粋
また元ネタは、★すぎもとつとむ「方言風土記:雄山閣」からだとされていた。
いったい、なんで出雲地方にはズーズー弁が話されているのか?
それこそが、松本清張の「砂の器」に出てくるミステリーのひとネタであった。
彼はちゃんと取材をした。
小説の中でもそれが著されている。
当時、日本の中央だった京都地方の言葉が進出したために、地方に残ったという説。
オイラが学生の頃、学校もいかんと入り浸っていたあの蒲田で、
不審なふたりずれによるスナックでの会話から周囲にもらされた「カメダ」という地名は、
「亀嵩(カメダケ)」という奥出雲の地名だったのだ。
PS:この2号には、森村誠一氏も登場していて、
松本清張に2度謁見した際の感想が書かれてもいる。
ホテルマンだった森村氏が、その経験を松本氏に時間をかけて情報提供してあげたというのに、
2度目の謁見で、えらく冷たくされたので、心底悔しかったと述べている。
そのせいだろうか、森村さんほど優しい作家は、他にいないんじゃないかな?