マインド・コントロール

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マインド・コントロール

「1Q84」では終盤、編集者の小松が新興宗教団体に拉致されて、

洗脳めいた処遇にあう場面が描かれていた。

 

それを通じて小松が天吾を裏切るようなシナリオもあり得たのだが、

プロットを立てずに、その場の嗅覚で書き進めていく村上氏の手法によって、

この件はお流れになったようだ。

 

★「マインド・コントロール」

 岡田尊司(おかだたかし)著 文藝春秋 2012.12.5.第一刷 1,200円+税

 

岡田氏の書籍には以前から興味があって。

「アスペルガー症候群」や「境界性パーソナリティ障害」など何冊か読んできた。

 

この書籍では、マインド・コントロールの基本的情報が網羅されていて、

初心者的で読みやすく、オモロイ内容となっている。

マインド・コントロールの基本的な手口を知っておくということは、

自分の身を守ることにも繋がるし、

場合によっては、自分自身がそれを利用することもできよう。

 

レーニンも出てくれば、CIA、オウム真理教も登場してくる。

催眠療法など利用した精神医学界の歴史や、

フロイトやユングによる精神分析の世界も垣間見ることができる。

フロイトと違ってユングという奴は、とんでもない輩だと知った。

 

善用による催眠学習と、悪用によるマインド・コントロールなど、

そうした知識を善悪両面に施せるという二面性は、軍事技術と同様だ。

 

驚いたのは、この分野では書籍の人気から第一人者になりつつある岡田氏が、

HAARP技術について論述している箇所があることだ。

彼はこの技術を、人工地震兵器としてではなく、

マインド・コントロール技術として紹介していた。

 

精神科において、電撃療法というのは今も実際に使われている。

オイラはかつて精神医療センターに4~5年勤務していたから、

それを知っている。

 

この書籍では、CIAなどが実際に拷問として利用していた話も載っていた。

この文書は米国で公開されたものだという。

つまり、事実だ。

そうした知見から、岡田氏はHAARPによる洗脳があり得ると踏んでいるようだ。

 

かつてほとんど通わなかったとはいえ大学にいた頃、

ヨード卵光を発明した故・山下三郎教授は、

マイクロウェーブを利用した加水分解研究というのを院生にやらせていた。

何のことはない、電子レンジを使った加水分解実験だったが。

 

けれど、今こうしてHAARP技術の知見が増えて行くにつれ、

故・山下三郎教授の有していた嗅覚と、

同時にオイラ自身の有している嗅覚とに、心底驚いている次第だ。

何者かが、オイラにささやいているとしか思えない。

 

だって、HAARPは電子レンジがバカでっかくなったお化けなんだから。

 

 

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