オリンパス損失隠し、「指南役」容疑否認

[arama-さん]

オリンパスによる損失隠し事件で、東京地検特捜部などは決算を粉飾した疑いで旧経営陣ら７人を逮捕しました。旧経営陣が容疑を大筋で認める一方で、不正な会計処理を指南したとされる大手証券会社の元社員は容疑を否認しています。

　金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたのはオリンパスの前会長・菊川剛容疑者（７０）ら旧経営陣３人と大手証券会社の元社員・横尾宣政容疑者（５７）ら４人です。

　菊川容疑者らは巨額の損失を海外のファンドに付け替える「飛ばし」や企業買収などの手口で純資産額をおよそ１０００億円多く見せかけるなど、２００７年と２００８年の有価証券報告書にウソの記載をした疑いが持たれています。

　菊川容疑者ら旧経営陣は、これまでの調べに、不正な会計処理への関与を大筋で認めていますが、不正な会計処理を外部から指南をしたとされる横尾容疑者は、容疑を否認しているということで、特捜部は警視庁とも連携して実態解明を進める方針です。

　「（７人の逮捕に）勇気づけられました。しかし、まだ多くの問題が残っています」（マイケル・ウッドフォード元社長）

　ところで、一連の疑惑を指摘し解任されたマイケル・ウッドフォード元社長が、旧経営陣ら７人の逮捕を受けて会見し、「歴史的な日」と述べました。

　一方で、金融機関からの融資の経緯や監査法人の責任、企業買収を誰が主導したのかなどが明らかになっていないため、さらに追及すべきだと指摘しました。（17日00:30）