6日後場の日経平均株価は前日比71円26銭高の9338円04銭と3日続伸。終値としては6月30日以来、1週間ぶりに9300円台を回復した。TOPIXは同10.35ポイント高い847.24ポイントと3日続伸し、高値で引けた。主力株を中心に買いが優勢となって、プラスに転じた。GLOBEX(シカゴ先物取引システム)の米株価指数先物が下げ渋ったほか、中国株高や、円高一服感が背景。また、年金と思われる買いを指摘する声もあった。いったん伸び悩む場面もあったが、先物への断続的な買いを支えに持ち直した。東証1部の出来高は18億6256万株。売買代金は1兆1732億円。騰落銘柄数は値上がり1179銘柄、値下がり346銘柄、変わらず148銘柄。
みずほインベスターズ証券・エクイティ情報部部長の稲泉雄朗氏は「09年7月、09年11月と、9100円を割り込んだ水準で反発しており、3度目のきょうもテクニカル的なリバウンドに過ぎない。特に主力株の持ち直しが顕著で、年金の買いとも言われている。相場の流れは依然として世界的なソブリン買いであり、9100円割れで底堅さが意識されても、上値を追うことは難しい。いま必要なのは米国の追加景気対策。米長期金利が2%を割り込んでくれば、米政府も重い腰を上げるだろう」と指摘している。
業種別では、三井不 など不動産株や、住友ゴム などタイヤ株が上げ幅を拡大。三菱UFJ など銀行株も堅調。新日鉄 など鉄鋼株や、三菱商 など商社株も引き締まった。トヨタ など自動車株や、ソニー などハイテク株もプラスに転じた。川崎汽 など海運株や、住友重 など機械株も高い。個別では、東京鉄鋼 が値上がり率トップ。8月中間期連結業績予想を上方修正した井筒屋 なども継続物色された。
半面、国際帝石 など資源開発株は停滞。値下がり率トップのアイフル など前日急騰した消費者金融株の戻りも鈍かった。キリンHD など食品株もさえない。個別では、6月の既存店売上高が伸び悩んだタカキュー は値を消し、ファーストリテ や、あさひ などにも売りが継続。三菱UFJモルガン証がレーティングを引き下げたキッセイ薬 も下落した。なお、東証業種別株価指数は、全33業種中、30業種が上昇した。
提供:モーニングスター社