＜動意株・１７日＞（大引け）＝ＮＴＮ、シリコンスタジオ、ワイエイシイなど

　ＮＴＮ＜6472.T＞＝大幅高。ベアリング大手３社の一角を占め、自動車向けベアリングや自動車用等速ジョイントなどで高実績を持つ。北米などを中心に自動車生産好調の影響を受けているほか、海外売上比率が７割を超えるなか、想定為替レートが１ドル＝１１０円と厳しめにみていることも業績増額期待につながっている。市場では「直近発売された四季報が１６年３月期業績見通しについて前号比で大幅に増額していることで注目を浴びた。さらに、１６日付で野村証券が投資判断を『ニュートラル』から『バイ』に引き上げ、目標株価を６５０円から１０５０円に引き上げたことで個人投資家を中心に人気が加速した」（国内ネット証券大手）という。

　シリコンスタジオ＜3907.T＞＝ストップ高。きょう午後、ゲームエンジン「ＯＲＯＣＨＩ３」および「ＹＥＢＩＳ３」が、スクウェア・エニックス・ホールディングス＜9684.T＞の最新作「ＷＯＲＬＤ　ＯＦ　ＦＩＮＡＬ　ＦＡＮＴＡＳＹ」に採用されたと発表。１６日にスマートフォン向け完全新作ファンタジーＲＰＧ「グランスフィア　～宿命の王女と竜の騎士～」アンドロイド版の配信を開始したと発表したことを受けて朝方から買い優勢の展開となっているが、新たな買い手掛かりが加わったかたちとなっている。

　ワイエイシイ＜6298.T＞＝後場一段高。２５日移動平均線との接触を待って再び上値追い態勢に入った。スマートフォンの普及加速を背景に液晶分野の大型エッチング装置が大幅な伸び。ＬＥＤ照明も収益貢献が見込まれる状況で、１６年３月期営業利益は前期比５割増となる１２億円を予想。ＰＢＲが０．６倍台と低く、バリュー株としての側面も意識されている。

　イムラ封筒＜3955.T＞＝続伸。この日午前の参院本会議で選挙権年齢を「２０歳以上」から「１８歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が全会一致で可決、成立したことから、選挙通知封筒などを手掛ける同社が選挙関連として物色されている。選挙権年齢引き下げて有権者が増加することにより、それに比例して封筒の需要が拡大しそうだ。

　ジェネレーションパス＜3195.T＞＝一時ストップ高。１６日の取引終了後、第三者割当増資の実施を発表。アジア有数の大手複合企業のひとつであるタイのチャロン・ポカパン（ＣＰ）グループから出資を受けることを好感する買いが流入した。同社はＣＰグループの子会社であるＣＴ　Ｂｒｉｇｈｔ　Ｈｏｌｄｉｎｇｓに３５万株を割り当てる。これに伴いＣＴ　Ｂｒｉｇｈｔ　Ｈｏｌｄｉｎｇｓはジェネパの１７．０３％の株式を保有する第２位の株主となる。調達資金は約８億５０００万円で、中国の電子商取引（ＥＣ）市場への参入に向けた中国企業との資本提携または買収などのための資金や運転資金などに充てる。

　システム・テクノロジー・アイ＜2345.T>＝大幅続伸。同社はＩＴ資格取得向けを中心に学習ソフト製販を手掛けるが、１６年３月期は営業損益段階で黒字化を見込む。今月１０日には発行済み株式総数の２．２５％相当を上限とする自社株買いを発表しており、人気に火がついた。ここ数年来の業績低迷で機関投資家の保有株が希薄であり、戻り売り圧力に乏しいこともプラスに働いている。１６日発表した５月度の月次情報では、「ｉＳｔｕｄｙ販売ライセンス数」は新規２９６。また、「ｉＳｔｕｄｙ会員数」は新規登録ユーザーが３７１、新規登録メンバーが１６２の計５３３と前月と比較して顕著な伸びをみせており、これも買い人気を増幅しているもよう。

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出所：株経通信（株式会社みんかぶ）