チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップしています。
イチネンホールディングス <9619> 【1→1】
「25/3期は22期連続の営業増益を同社は計画」
TIWでは目標株価は2,450円を維持し投資評価は「1」(Buy)を維持する。その理由は、24/3期は売上構成で4割強を占める中核の自動車リース関連事業が前期の反動により減益となったが、それでも、成長事業のパーキングの伸長とM&Aの推進により期初計画を大きく上回る営業利益と小幅とはいえ21期連続で営業増益を確保したことが評価できる好決算となった、25/3期は営業過去最高益更新を期初に同社が計画したことがポジティブである、TIWでは25/3期計画に上振れ余地があるとみること、更には、同社は多角化とM&Aを成長戦略に柱とするが、同成長戦略の着実な推進により安定的に成長が続く中で、25/3期TIW予想PER6.9倍、実績PBR0.69倍の株価は評価不足と考えること、などによる。
予想ROE:9.5% PBR:0.7倍、来期予想PER:6.3倍、来期予想EPS成長率:10%株価(5/10終値):1,692円 Fモデルによる理論株価:2485円(5月8日by高田悟)
トヨタ自動車 <7203> 【2+→2+】
「 25/3期は人への投資と成長領域への投資加速により2桁営業減益を同社は予想」
8日発表の24/3期決算では25/3期計画が2桁営業減益見通しとなりコンセンサスを大きく下回った点がネガティブである。ただし、TIWでは次の理由から投資評価は「2+」を維持する。減益計画とはいえ営業利益率は9.3%と高水準にととまる見通しであり、人と成長領域への投資増による減益影響を除けば5兆円の営業利益予想となり24/3期に次ぐ高水準の営業利益確保の見込みであることなどが同社の収益力向上の証左として評価できる、TIWでは25/3期計画には上振れ余地があるとみる、25/3期は一旦踊り場を迎えるが、意思をもった踊り場であり、26/3期以降はサプライチェーンの強化と商品力を背景とした販売台数増により再び増益基調に戻るとみること、などによる。
予想ROE:10.2% PBR:1.7倍、来期予想PER:14.1倍、来期予想EPS成長率:11%株価(5/10終値):3,425円 Fモデルによる理論株価:2787円(5月9日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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