東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは水産農林、鉱業、非鉄金属、ゴム製品、機械がしっかり。半面、陸運、空運、石油石炭、倉庫運輸、小売の弱さが目立った。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、NTTデータ<9613>、資生堂<4911>が堅調。一方でスズキ<7269>、テルモ<4543>、ソフトバンクG<9984>が重石となった。
日経平均は週前半の戻り高値水準を超えることが出来なかったが、米中関係の泥沼化により、方向感の掴みづらい相場展開が継続。米中貿易摩擦は、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展をみせてくることは考えづらい状況といった見方がコンセンサスとなるだろう。報道などから進展期待が高まる局面もあろうが、短期的なアルゴリズムによる先物主導の展開が中心となるため、短期的に振らされる局面もあろうが、ポジションは傾けづらいと考えられる。
一方で、警戒されていたVIX先物のショートポジションの積み上がりに関しては、ほぼ半減する状況であり、波乱相場への警戒は和らいでいる。G20通過後のアク抜け等への思惑も次第に高まってくると考えられ、外部環境に振らされ難い好業績銘柄などへの押し目を拾う動きが出てくるだろう。また、リスク回避姿勢の中では、低位材料株などでの短期的な値幅取り狙いの売買も活発化しよう。
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