■株式見通し:米中貿易戦争がさらに深刻化する事態はひとまず回避
■前場の注目材料:東宝、2Q営業利益32.8%増、「天気の子」ヒットで通期予想を上方修正
■新聞休刊日のため休信
■米中貿易戦争がさらに深刻化する事態はひとまず回避
15日の日本株市場は、買い先行の展開になろう。注目されていた米中協議については、トランプ米大統領は中国の劉鶴副首相とホワイトハウスで会談し、「我々は非常に重要な第1段階の合意に達した」と述べ、通商協議で部分合意したと表明。米側は15日に予定していた中国製品に対する関税率引き上げを見送り、米中貿易戦争がさらに深刻化する事態はひとまず回避された。14日の米国市場はNYダウが29ドル安と小幅に下落となったが、先週末11日は319ドル高と大幅に上昇しており、この流れを受けた相場展開になろう。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の21995円。円相場は1ドル108円40銭台と円安に振れて推移している。
ただし、節目の22000円到達でいったんは達成感が高まりやすく、戻り待ちの売りも出やすいところであろう。米中両国が部分的な合意に達したものの、中国側が追加協議を望んでいると伝わっており、これを見極めたいとするムードも高まりやすい。また、米国ではJPモルガン、ゴールドマン・サックス、シティ・グループ、ウェルズファーゴといった金融機関の決算発表が控えているため、決算内容を受けた動向も見極めたいところであろう。
さらに、国内では台風19号の影響により大きな被害が出ている。自動車や電機部品の工場で浸水被害が相次いでいる中、サプライチェーンへの影響等も見極めたいところであろう。そのため、買い一巡後は22000円処でのこう着感が強まりやすいと考えられる。物色は先物主導のインデックス売買の影響から指数インパクトの大きい値がさ株の上昇一巡後は、次第に個人主体の材料株にシフト。台風の影響で多くの河川が氾濫する中、土木関連などへは、復興需要への思惑から関心が集まりやすいだろう。
もっとも、いったんは達成感が高まりやすいとはいえ、弱気に傾いていたセンチメントの巻き戻しはより強まりやすく、押し目買い意欲は強いとみられる。中国関連のほか、需給面が良好な銘柄などへは、ショートカバーを意識したトレンド形成も意識されやすいとみられる。
■東宝、2Q営業利益32.8%増、「天気の子」ヒットで通期予想を上方修正
東宝<9602>は第2四半期決算を発表。営業利益は前年同期比32.8%増の335億円だった。また、今期業績予想の上方修正を発表。自社配給するアニメ映画「天気の子」をはじめヒット作が収益を押し上げる。営業利益は11%増の500億円と50億円引き上げている。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(21798.87、+246.89)
・シカゴ日経225先物は上昇(21995、大阪比+195)
・1ドル108円30-40銭
・VIX指数は低下(14.57、-1.01)
・米追加利下げ観測
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・新聞休刊日のため休信します。
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・09:30頃 黒田日銀総裁あいさつ(支店長会議)
<海外>
・09:30 豪準備銀行が10月理事会の議事要旨発表
・10:30 中・9月消費者物価指数(前年比予想:+2.9%、8月:+2.8%)
・10:30 中・9月生産者物価指数(前年比予想:-1.2%、8月:-0.8%)
<SF>
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