東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄数が800を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、鉱業、その他製品、機械、非鉄金属など18業種が上昇。一方、ガラス土石、サービス、ゴム製品、卸売など14業種が下落。食料品は変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクGのほか、東エレク<8035>、任天堂<7974>、フジクラ<5803>、KDDI<9433>が堅調だった。半面、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、TDK<6762>、リクルートHD<6098>、日東電工<6988>が軟調だった。
前日の米国市場は、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演で10月の利下げ支持について言明しなかったことから、ハイテク株を中心に売られ、主要株価指数は下落した。東京市場もこの流れを受けた。ただし、マイクロン・テクノロジーが決算評価から時間外取引で買われたこともあり、東エレクなど半導体関連株が堅調に推移したため、日経平均も歩調を合わせる形でプラスに転じ、最高値を更新した。ただ、高値警戒感から次第に利食い売りが増え、前場終盤には再びマイナスに転じ、日経平均の下げ幅は一時300円近くに達した。
日経平均は続伸したが、短期的な過熱感は拭えていない。また、米国でもインフレの高止まりや雇用不安など目先の景気減速懸念が警戒されるなど不安要素は残る。一方、きょうのソフトバンクGや東エレク、フジクラの上昇でもわかるようにAI関連企業の成長性に注目した資金流入は続く可能性があり、物色対象は偏りやすい。
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