東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、パルプ紙、海運の2業種を除く31業種が下落し、その他製品、保険、鉱業、水産農林の下げが目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>、レーザーテック<6920>>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>、KDDI<9433>、ソニーG<6758>が軟調だった。
中東情勢の緊迫化を背景に前日の欧州市場が下落したため、東京市場も朝方は買い見送りムードが強まった。ただ、本日から月末までには6兆円を超える配当金の支払いが予定されているとされ、配当の再投資への思惑が相場を支えた。また、アドバンテスやディスコ<6146>といった値がさハイテク株が買われたこともセンチメントを明るくさせた。
中東情勢については、トランプ米大統領がイランから譲歩を引き出すために強硬な姿勢を示したのか、本気でイランの核施設などを攻撃する考えなのか予測がしづらいだけに、関連報道には引き続き注意が必要だろう。仮にイランが一段と強硬な姿勢に転じた場合には、金融市場などへのインパクトが大きくなると先行きを警戒する声も聞かれる。一方、ファンドなど機関投資家による配当再投資への思惑は相場を下支えすることになるだろう。
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