東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の8割近くを占めた。セクター別では、電気ガス、石油石炭の2業種を除く31業種が上昇。不動産、機械、証券商品先物、パルプ紙、ゴム製品、電気機器の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、レーザーテック<6920>が堅調だった半面、東電力HD<9501>、三菱倉<9301>、が軟化した。
米国市場では早期利下げ観測の後退から米長期金利は上昇し。主要株価指数は下落した。ただ、円相場が1ドル=149円台へと円安が進んでいるため、輸出関連株買いが優勢となった。また、米国では18日、米半導体大手エヌビディアが年次開発者会議を開催する予定で、再び半導体など人工知能(AI)関連株に投資家の関心が集まるとの思惑が広がり、東エレクや、アドバンテスなどが大幅に反発したことも投資家心理の好転につながり、日経平均の上げ幅は1000円を超えた。
きょうの相場は、政策正常化後も緩和的な金融政策スタンスは維持され、極端な引き締め方向には向かわないとの見方が台頭し、株高に寄与したとみられる。ただ、あすの取引終了後に予定される日銀の植田和男総裁の会見で、年内にもう一段の利上げを示唆する内容のコメントが出てくるのかどうかに関心が移っている。テクニカル的には日経平均が11日の急落局面で空けたマドを埋めてきたことから、中銀イベントを波乱なく通過すれば、再び上昇基調に回帰していくことになると、強気の声も聞かれ始めている。
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