原油高などでインフレへの警戒感が強まったうえ、香港市場での中国恒大集団株の売買停止や連邦政府の債務上限問題も投資家心理を悪化させた。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで394円安からスタートすると、寄り付き後も下げ幅を拡大し、前場中ごろを過ぎると一時27460.29円(前日比984.60円安)まで下落。その後、香港株の下げ渋りなどから売りは一服したが、積極的に戻りを試す動きも限られた。
大引けの日経平均は前日比622.77円安の27822.12円となった。終値としては8月30日以来の安値水準で、7日続落は2019年4月26日~5月14日以来となる。東証1部の売買高は15億1132万株、売買代金は3兆6152億円だった。業種別では、精密機器、機械、情報・通信業が下落率上位だった。一方、鉱業、石油・石炭製品、非鉄金属が上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の84%、対して値上がり銘柄は13%となった。
個別では、ファーストリテ<9983>が7%近い下落となり、1銘柄で日経平均を約191円押し下げた。9月の国内「ユニクロ」既存店売上が前年同月比19%減となり、嫌気した売りが出た。ソフトバンクG<9984>も4%近い下落で、日経平均の押し下げ役となった。
その他売買代金上位ではレーザーテック<6920>、商船三井<9104>、東エレク<8035>、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>などが軟調。好決算のキユーピー<2809>やネクステージ<3186>、不二越<6474>も売りに押された。また、国際紙パルプ商事<9274>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、郵船<9101>や川崎船<9107>は小じっかり。INPEX<1605>は原油高に伴い5%超上昇した。リソー教育<4714>やエスプール<2471>は決算を好感した買いが優勢。また、アジュバンHD<4929>など東証1部上昇率上位に顔を出した。
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