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2024/03/18 - 栗林船(9171) の関連ニュース。―残業規制厳格化が来月スタート、今後も人手不足は「25年問題」「30年問題」と続く― 4月からいよいよ「2024年問題」が本格化することになる。厳しさを増す人手不足を巡る問題のことで、物流業界と建設業界に大きな影響を及ぼすことが予想されている。問題の解決のために企業だけでなく政府も相次ぎ対策を打ち出しており、社会的な関心の高まりとともに株式市場でも注目度が上昇。2024年問題に絡むニーズを捉えそうな銘柄が物色人気となる場面がこれまでに折に触れあった。影響が本格化する来月に向けて再び物色が盛り上がる展開も想定され、関連銘柄にいま一度光を当ててみたい。●配達遅れや工事費高騰な

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迫り来る「物流・建設2024年問題」、活躍待ったなしの有望株総ざらい <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2024/03/18 19:30

―残業規制厳格化が来月スタート、今後も人手不足は「25年問題」「30年問題」と続く―

 4月からいよいよ「2024年問題」が本格化することになる。厳しさを増す人手不足を巡る問題のことで、物流業界と建設業界に大きな影響を及ぼすことが予想されている。問題の解決のために企業だけでなく政府も相次ぎ対策を打ち出しており、社会的な関心の高まりとともに株式市場でも注目度が上昇。2024年問題に絡むニーズを捉えそうな銘柄が物色人気となる場面がこれまでに折に触れあった。影響が本格化する来月に向けて再び物色が盛り上がる展開も想定され、関連銘柄にいま一度光を当ててみたい。

●配達遅れや工事費高騰など、高まる懸念

 2024年問題とは、働き方改革関連法によって残業規制が厳格化されることで起こり得るさまざまな問題のこと。2018年に成立した働き方改革関連法は既に19年から大企業、20年から中小企業で順次適用が始まっているが、トラック運転手を含む業務ドライバーと建設労働者、医師については業務の特性を考慮して猶予期間が設けられた。その猶予期間が終わり、適用スタートとなるのが今年の4月からであり、特に物流業界と建設業界に与える影響への懸念が高まっている。

 物流・建設業界ともに、もともと慢性的な人手不足が続いている業種だ。今回の残業規制で更に担い手が足りなくなれば、例えば物流においては商品の配達遅れや送料引き上げ、建設では工期の長期化や工事費高騰といった事態を招くかもしれない。こうした状況の回避に向け、もちろん各業界内で企業の取り組みが進んでいるが、社会インフラである物流・建設が危機に直面するなか政府も動きを加速させている。

 物流業界に向けた動きでは、緊急的に取り組むべき対策をまとめた政策パッケージを昨年決定し、これに基づき今年2月に「2030年度に向けた政府の中長期計画」を策定。業界環境改善のための法改正をはじめ、業務の自動化・機械化支援、モーダルシフト(輸送手段の鉄道・船舶への転換)の推進などを目指す。建設業界に向けても同じく法改正などで業界環境の改善を図る構えだ。

●物流システム・ソリューションに注目、「置き配」銘柄も

 団塊世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」、人口の3人に1人が65歳以上の高齢者となる「2030年問題」と来年以降も人手不足を意識するタイミングは訪れる。目下あらゆる分野で人手不足が叫ばれ、デジタル化をはじめとする生産性向上の取り組みが進展している。政府の各種施策を背景に物流・建設業界でもそうした動きが加速していくことだろう。

 関連銘柄はシステムやソリューションを手掛ける企業が中心となる。まずは物流関連から、物流システムを手掛けるダイフク <6383> [東証P]やトーヨーカネツ <6369> [東証P]、在庫管理システムのロジザード <4391> [東証G]、倉庫自動化システムのYE DIGITAL <2354> [東証S]など。物流代行のイー・ロジット <9327> [東証S]や関通 <9326> [東証G]、多くの荷物を運べるパレット(荷役台)をレンタルする日本パレットプール <4690> [東証S]やユーピーアール <7065> [東証S]、このほか荷主と運送業者をつなげる「ハコベル」を共同運営するセイノーホールディングス <9076> [東証P]とラクスル <4384> [東証P]、荷待ち時間の短縮など運用改善を図れる車両管理システムを提供するスマートドライブ <5137> [東証G]に注目だ。

 政府の物流対策では、置き配を選択した消費者にポイントを付与する制度も盛り込まれた。宅配ボックス(宅配ロッカー)の需要が広がるとみられ、産業機械メーカーのFUJI <6134> [東証P]や住宅建材中堅のダイケン <5900> [東証S]、金属加工の日創プロニティ <3440> [東証S]が関連銘柄に挙げられる。モーダルシフトに絡んでは栗林商船 <9171> [東証S]など中小型の海運株をマークしたい。

●建設関連ではシステムに加え技術者派遣に商機

  建設関連では、土木施工システムを手掛ける光学機器メーカーのトプコン <7732> [東証P]をはじめ、建設業のデジタル化を支援するコアコンセプト・テクノロジー <4371> [東証G]や建設業界に特化したDXコンサルのArent <5254> [東証G]、施工管理アプリを提供するスパイダープラス <4192> [東証G]、工事現場向けシステム開発のシーティーエス <4345> [東証P]など。建設業向けにAIソリューションを提供するブレインズテクノロジー <4075> [東証G]、建設を含む幅広い業界に向けて防犯カメラ・クラウド録画サービスを展開するセーフィー <4375> [東証G]、高精度の位置情報配信サービスで土木施工のICT化を支援するジェノバ <5570> [東証G]も見逃せない。

 建設技術者の育成や派遣を行う人材会社にも商機が広がるだろう。技術者派遣大手のテクノプロ・ホールディングス <6028> [東証P]、オープンアップグループ <2154> [東証P]に加え、コプロ・ホールディングス <7059> [東証P]やナレルグループ <9163> [東証G]、トライト <9164> [東証G]、ウイルテック <7087> [東証S]、メイホーホールディングス <7369> [東証G]をチェックしておきたい。

株探ニュース
配信元: 株探

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