注目の米大統領選については、取引時間中の開票が進むにつれて当初の見立てとは裏腹にトランプ氏が想定以上に健闘しており激戦との報道が相次いでも、時間外の米株価指数先物を含め全体の株高基調は崩れず、良いとこ取りの印象を窺わせた。結局、結果が速やかに判明しさえすれば、どちらが大統領になっても不透明感が払しょくされることに加え、協議中の追加経済対策が早期に合意・実施されることが相場を下支えしてくれるという見方が強いようだ。ただ、市場では、売りポジションに傾いていた短期筋による買い戻しが主導した上げにすぎないの声も聞かれた。
大引けの日経平均は前日比399.75円高の23695.23円となった。東証1部の売買高は13億
0233万株、売買代金は2兆5601億円だった。セクター別では、鉱業、医薬品、サービス、非鉄金属、不動産などが上昇率上位となった一方、電気・ガス、空運、その他製品、金属製品、水産・農林の5業種が下落となった。東証1部の値上がり銘柄は69%、対して値下がり銘柄は全体の26%であった。
個別では、今期営業利益を想定以上の大幅回復見通しとしたフジクラ<5803>や、7-9月期は市場想定を上回り営業増益に転じたNTTデータ<9613>、上半期大幅営業増益で通期計画を超過したGSIクレオス<8101>などが大幅に上昇したほか、配当据え置き計画や自社株買いの実施が好材料視されたオリックス<8591>も上昇となった。一方、上期上振れ分のみの営業利益の上方修正で出尽くし感が先行したヒロセ電機<6806>、費用抑制で営業利益を上方修正しながらも市場想定並みの水準に留まったことなどがマイナス視されたカルビー<2229>、通期営業利益の上方修正幅が限定的と受け止められた丸和運輸機関<9090>などは大きく下落した。
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