日経平均は反発、米ハイテク株上昇を受けて37000円台回復
22日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は1.35ドル安の41859.09ドル、ナスダックは53.09ポイント高の18925.73で取引を終了した。長期金利の高止まりを受け、寄り付き後下落。朝方米下院はトランプ減税の延長を含む大型の税制・歳出法案の修正案を僅差で可決したが、前日までの財政悪化懸念による長期金利上昇の動きに一服感が出たことで、買い戻しが入った。また新規失業保険申請件数や5月の製造業PMI、サービス業PMIがともに市場予想よりいい内容だったことも相場を下支えした。ダウ、ナスダックともにプラスに転じたものの、ダウは買いの勢いが続かず、わずかに下げて終了。
米ハイテク株の上昇などを受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。日経平均は37000円台を回復してスタートした後は37300円台まで上昇。買い一巡後は、日米通商交渉の進展を見極めたいとするムードが強まり上値は重くなったが、37000円台を維持するなどしっかりとした推移となった。
日経平均採用銘柄では、会社説明会の内容が材料視されて住友電工<5802>が大幅高となったほか、フジクラ<5803>、古河電工<5801>など電線株がつれ高。また、政府が防衛装備品の輸出拡大に向けて、護衛艦や戦闘機の売り込みに注力すると報じられたことなどから、三菱重工業<7011>、日本製鋼所<5631>、IHI<7013>、川崎重工業<7012>など防衛関連銘柄が買われた。このほか、富士通<6702>、パナソニックHD<
6752>、東ソー<4042>、日本電気<6701>、任天堂<7974>などが買われた。
一方、住友ファーマ<4506>、エーザイ<4523>、協和キリン<4151>、第一三共<4568>など医薬品株が総じて軟調推移となったほか、ソシオネクスト<6526>、スクリーンHD<7735>など半導体株の一角も弱い。このほか、京成電鉄<9009>、ニチレイ<2871>、東海カーボン<5301>、シャープ<6753>などが売られた。
業種別では、非鉄金属、その他製品、機械、電気機器、パルプ・紙などが上昇した一方、鉱業、医薬品、証券・商品先物、電気・ガスの4セクターのみ下落した。
前場のプライム市場の売買代金は1.8兆円ほどと様子見ムードは強い。後場の東京市場も目立った売買材料に乏しいことから、動意に欠ける展開となりそうだ。日米通商交渉は目立った進展は期待できないとの見方は強まっているが、足元の日経平均は1000円ほど調整したことで下値は限定的と見る。為替動向を横目に見る必要はあるが、後場の日経平均は37200円水準でのもみ合いを想定する。
<AK>
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