東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1300を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、鉱業を除く32業種が下落し、パルプ紙、陸運、鉄鋼、水産農林、医薬品の下げが目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、住友不<8830>、富士フイルム<4901>、7&iHD<3382>、フジクラ<5803>がしっかりだった半面、信越化<4063>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、TDK<6762>、ファーストリテ<9983>が軟調だった。
前日の米国市場は、主要株価指数は上昇した。ただ、東京市場では3月期企業の配当などの権利取り後の利食い売りが先行。また、今週末の米国市場がグッドフライデー(聖金曜日)で休場となることもあって、海外投資家による利食い売りも広がったもようだ。さらに、円相場は介入警戒感から1ドル=151円台前半でこう着感の強い動きで、輸出関連株がさえない動きとなったことも相場の重荷となっていた。29日の終値で実施される日経平均の銘柄入れ替えを前に、新規採用の3銘柄を購入するために、他の222銘柄を幅広く売る必要があるだけに、先回り的に売りが出たことも短期的に地合いを悪化させたようだ。
日経平均は反落したが、期末の需給イベントなどが原因で、一時的に株価が押し下げられても上昇基調の腰を折るまでには至らないとの声が大きい。また、米国では29日に、米連邦準備制度理事会(FRB)が重視する2月の個人消費支出(PCE)物価統計の発表が控えているだけに、短期的な過熱感を冷ましながら、重要イベントの通過を待つ段階で、目先は値固め局面に変わりはないと考える向きが多い。
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