■いったんは調整一巡感からの自律反発狙い
■ニデック、2Q営業利益 20.1%増 1157億円
■前場の注目材料:住友商事、タイに新倉庫、消費拡大で需要増、来年5月稼働
■いったんは調整一巡感からの自律反発狙い
24日の日本株市場は、ハイテク株主導で底堅さが意識されるものの、全体としてはこう着感が強まりそうだ。23日の米国市場はNYダウが190ドル安、ナスダックは34ポイント高だった。中東情勢の一段の緊迫化を警戒した売りが先行したが、10年債利回りが5%に達した後、値ごろ感から低下に転じたことから、ハイテク株を中心に買い戻しが広がった。ハマスが新たに人質2人解放したと発表したほか、米政府がイスラエルに対し、ガザ地上戦を延期するよう要請しているとの報道により、中東情勢を巡る過度な警戒感が和らいだ。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比25円安の30975円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まりそうだ。リバランス中心とは見られるものの、米国では金利低下からハイテク株が買い戻される一方で、原油先物相場の下落からエネルギー株やディフェンシブ株の一角が売られた。東京市場においても、この流れを引き継ぐ格好から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が向かいやすく、日経平均をけん引する格好になりそうだ。
また、日経225先物はナイトセッションで一時30720円まで売られた後に切り返しており、31200円まで買われる場面が見られた。日経平均は昨日の下落で31000円を割り込んで終えたことから、いったんは調整一巡感も意識されてくる可能性もありそうだ。そのため、自律反発を狙った短期的な買いは入りやすいだろう。31000円を固める動きのなか、ボリンジャーバンドの-1σが位置する31250円辺りを捉えてくることができるかを見極めたい。
なお、昨日の取引終了後に決算を発表したニデック<6594>は、PTSやADRで売られたことから神経質にさせる可能性がある。ただし、7月下旬から調整を継続していたこともあり、売り一巡後に悪材料出尽くしといった動きをみせてくるようだと、今後本格化する決算に対するアク抜け期待などにもつながることになりそうだ。引き続き米長期金利や中東情勢を睨みながらの展開になるものの、本日のところはハイテク株次第ながら、短期的なリバウンドが期待されそうだ。
■ニデック、2Q営業利益 20.1%増 1157億円
ニデック<6594>が発表した2024年3月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比2.6%増の1兆1606.62億円、営業利益は同20.1%増の1157.82億円だった。売上高は、家電需要の調整継続、中国EV市場の台数成長率低下の一方、IT機器業界はボトムアウトの兆候、グローバル自動車生産台数の回復、産業・インフラ系需要の好調等が影響した。
■前場の注目材料
・ナスダック総合指数は上昇(13018.33、+34.52)
・VIX指数は低下(20.37、-1.34)
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・住友商事<8053>タイに新倉庫、消費拡大で需要増、来年5月稼働
・サワイGHD<4887>沢井製薬、抗潰瘍薬の品質試験で不正、自主回収進める
・九州電力<9508>JERAと協業、エネ安定供給・脱炭素実現へ
・王子HD<3861>欧の包装資材市場に参入、フィンランド社買収
・洋エンジ<6330>製油所発生のCO2、メタノールに直接合成、コスモと共同検討
・住友商事<8053>東北大と黄リンのリサイクル製造研究、半導体向け
・三菱重<7011>水素ガスタービンの実証施設稼働、製造から発電まで一気通貫
・平田機工<6258>関西工場刷新、EV用電子部品の生産ライン製造
・日揮HD<1963>苫小牧埠頭など3社で、ペロブスカイト太陽電池を実証
・グリッド<5582>鉄道向けSaaS開発、車両運用を最適化
・ソフトバンク<9434>ルワンダで5G通信、HAPS活用
・キヤノン<7751>廃プラからCNT、3-5年後の量産実用化目指す
・帝人<3401>帝人フロンティア、ポリエステル繊維をキロ10%値上げ
・レゾナック<4004>脱炭素加速、30年に水素発電設備を稼働
・住友不<8830>インドで大規模再開発、795億円投じムンバイに用地取得
・三井不<8801>京大発新興と住宅用ペロブスカイト太陽電池活用で共同研究
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