15日の米国市場は続伸。ダウ平均は348.85ドル高(+0.91%)の38773.12ドル、ナスダックは47.03ポイント高(+0.30%)の15906.18、S&P500は29.11ポイント高(+0.58%)の5029.73で取引を終了した。利下げ期待の再燃で寄り付き後から上昇。1月小売売上高が予想を下回り、利下げ期待がさらに強まると一段と買われた。ハイテクは一部で著名投資会社の売却が当局への届け出で明らかになると、利益確定売りに上値が抑制された。ダウは企業の好決算を好感した買いも見られ、終盤にかけて上げ幅を拡大し終了。
米国株高などを受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始。半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズの好決算を受けて、半導体株が上げ幅を拡大したことから、日経平均は一時38865.06円と終値ベースの史上最高値38915.87円(取引時間中は38957.44円)にあと50円ほどに迫る場面が見られた。ただ、買い一巡後の半導体株が総じて前日比マイナス圏に突入したことから日経平均は上げ幅を縮小。38500円台で前場の取引を終えた。
日経平均採用銘柄では、前日、急騰した楽天グループ<4755>が引き続き買われたほか、損保会社の政策保有株の売却の話が相次いでいることが影響しT&Dホールディングス<8795>、第一生命HD<8750>も買い優勢となった。このほか、オリンパス<7733>、出光興産<5019>、三井物産<8031>、資生堂<4911>が買われた。
一方、今期大幅増益見通しも材料出尽くし感が先行したトレンドマイクロ<4704>
が急落したほか、スクリーンHD<7735>、SUMCO<3436>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体関連が安い。また、ソニーグループ<6758>も引き続き軟調。
セクターでは、石油・石炭製品、鉱業、保険業、不動産業、サービス業などが上昇した一方、金属製品のみ下落した。
アジア株式市場は、香港ハンセン指数が小幅高で推移しているが、上海市場は引き続き春節に伴う休場のためアジア株式市場の参加者は引き続き少ない。一方、為替は1ドル150円10―20銭で推移しており、連日で政府要人による口先介入を観測。
円安進行一服を受けて輸出関連銘柄への支援材料とはならないだろう。後場の日経平均は半導体株次第といったところか。史上最高値更新に向けて、前場残したやや長い上影(上ヒゲ)を少しでも吸収したいところだ。
<AK>
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