その後、今週発表の重要インフレ指標が米連邦準備制度理事会(FRB)の年内の利下げをより確実にするとの期待に長期金利低下に連れ、上昇に転じた。ダウは終日堅調に推移し、終盤にかけインフレ指標発表を控えた利益確定売りに押され失速したものの、連日で過去最高値を更新。ハイテクは再び下落し、結局高安まちまちで終了した。
米国株は高安まちまちだったが、円建てCME先物が37470円を付けたことから、東京市場は買い優勢で取引を開始。寄付きから日経平均寄与度の高い東エレク<8035>、ソフトバンクグループ<9984>が大幅続伸し、日経平均は37248.36円でスタートすると上げ幅を拡大。日経平均寄与度の高い銘柄以外も買われ、プライム市場の7割超が上昇する強い相場展開となり、日経平均は38010.69円まで上昇。ほぼ高値引けで取引を終えた。なお、2020年6月16日以来の1000円超の上げ幅となった。
大引けの日経平均は先週末比1066.55円高(+2.89%)の37963.97円となった。東証プライム市場の売買高は21億4573万株、売買代金は5兆9628億円だった。セクター別では、保険業の大幅高が目立ったほか、電気機器、サービス業、輸送用機器、卸売業などが上昇。一方、パルプ・紙、不動産業の2セクターのみ下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は76%、対して値下がり銘柄は21%となっている。
日経平均採用銘柄では、金融庁主導で政策保有株の売却報道があったことからMS&AD<8725>、東京海上HD<8766>、SOMPOホールディングス<8630>、T&Dホールディングス<8795>がそろって急騰。また、今期純利益予想の上振れを発表した東エレクが後場一段高。このほか、IHI<7013>、フジクラ<5803>、SUBARU<7270>、リクルートHD<6098>、ニコン<7731>、鹿島建設<1812>が買われた。日経平均採用以外では、決算を材料にアシックス<7936>がストップ高となったほか、三桜工業<6584>、ローランドDG<6789>も決算が材料視されて大幅高となった。
一方、今期一転減益に下方修正した日揮ホールディングス<1963>が一時ストップ安となったほか、日本製紙<3863>も今期営業利益見通しを下方修正し大幅安。このほか、ディー・エヌ・エー<2432>、マツダ<7261>、大塚HD<4578>、住友不動産<8830>
も売り優勢となった。
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