「銀行」が9位、日銀の金融政策のターニングポイントを意識<注目テーマ>
1 円高メリット
2 人工知能
3 半導体
4 地方銀行
5 生成AI
6 半導体製造装置
7 金利上昇メリット
8 宇宙開発関連
9 銀行
10 防衛
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「銀行」が9位にランクインしている。
日銀が今月18~19日の日程で行う金融政策決定会合でマイナス金利解除に動くのではないかという観測が高まっている。これまでマイナス金利解除は4月会合で決定されるとの見方でマーケットは織り込んでいたが、足もとで流れが変わってきた。日銀のリークと思われる複数のメディアによる観測記事から、前倒し的にマイナス金利を撤廃するとみる市場関係者が多くなった。きょう前場取引時間中には、鈴木俊一財務相が閣議後の記者会見で、日銀に対して「引き続き政府と連携し、経済・物価・金融情勢を踏まえて適切に金融政策を行うことを期待している」と述べたうえで、政府のデフレ脱却判断については「高水準の賃上げや過去最大の規模の設備投資などの動きもみられ、千載一遇のチャンスを迎えている」との認識を示したことが伝わった。
これについて市場関係者は、「日銀のマイナス金利解除にGOサインを出した形。おそらく3月解除の方向で足並みが揃ったということだろう。なお、鈴木財務相は現時点でデフレから脱却したとまでは認識していないという見解を示したが、これは(解除後の)段階的な利上げは慎重に、という捉え方ができる」(中堅証券ストラテジスト)という解釈がなされていた。
さかのぼって、前日の日経平均やTOPIXの急落場面で、前場にTOPIXの下落率が2%を上回っていたにもかかわらず、日銀はETF買いを入れなかった。これは日銀の大規模緩和政策の修正を暗示しているという見方が強い。この場合、全体相場には向かい風となる一方、長期金利の上昇によって運用環境が改善する銀行セクターにとってはポジティブ材料として働く。
ところが、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>や三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>などのメガバンクは連日で売りを浴びており、業種別騰落でもきょうは下落率の上位に入っている。これをイレギュラーと捉えるのか、それとも事前に織り込んでいたシナリオより追い風は弱いという判断なのかは、今しばらく様子を見る必要がありそうだ。
メガバンク以外ではコンコルディア・フィナンシャルグループ<7186.T>、千葉銀行<8331.T>、九州フィナンシャルグループ<7180.T>、ふくおかフィナンシャルグループ<8354.T>、しずおかフィナンシャルグループ<5831.T>、京都フィナンシャルグループ<5844.T>など地銀上位行の動きも併せて注目される。
出所:MINKABU PRESS
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