日経平均は続伸、長期金利上昇で金融株が指数を押し上げる展開に
24日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は260.88ドル高(+0.67%)の39411.21、ナスダック指数は192.54ポイント安(-1.09%)の17496.82、S&P500は16.75ポイント安(-0.31%)の5447.87で取引を終了した。材料が乏しい中、寄り付きはまちまち。銀行やエネルギーなど、景気敏感株や出遅れ感のある銘柄への買いが支えたダウは終日堅調に推移。一方、先週に続きエヌビディアなど半導体銘柄の売りが重しとなったナスダックは下落した。
米国株が高安まちまちだったことから、東京市場は小動きで取引を開始した。寄付き後は、米ハイテク株安で半導体関連銘柄は弱い動きとなったが、長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが0.995%まで上昇したことなどから金融株が上昇。
時価総額が大きい銘柄が買われたことで、相対的にTOPIXが強い動きを見せた一方、日経平均もじりじりと上昇し39000円台を回復した。
日経平均採用銘柄では、自動車保険の保険料引き上げが決定したことでMS&AD<8725>、SOMPOホールディングス<8630>、東京海上<8766>など損保株が上昇したほか、長期金利上昇を受けて、りそなホールディングス<8308>、コンコルディア・フィナンシャルG<7186>、ふくおかフィナンシャルG<8354>、三井住友<8316>など金融株が総じて買われている。このほか、トヨタ自<7203>、IHI<7013>、日立<6501>も上昇。
一方、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)やナスダック下落などを受けて、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、ルネサスエレクトロニクス<
6723>、スクリーンHD<7735>など半導体株が下落。このほか、村田製作所<6981>、アルプスアルパイン<6770>、TDK<6762>、太陽誘電<6976>などアップル関連も総じて安い。
業種別では、銀行業、保険業、証券・商品先物取引業、輸送用機器、鉱業などが上昇した一方、パルプ・紙のみ下落した。
為替は1ドル159円30銭台と円安ドル高は一服している。昨晩は一時158円80銭台と瞬間的に1円弱円高ドル安に振れたことで、「政府・日本銀行による円買い介入」との思惑も強まったが、システムトレードによるものとの観測。ただ、為替は急変動する可能性が非常に高まっていることから、積極的な日本株の売買は手控えられ、プライム市場の売買代金低迷は続くと考える。長期金利も上昇していることから、後場は為替、債券市場を睨んだ展開となりそうだ。39000円前後でのもみ合いを想定する。
<AK>
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