東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは鉄鋼、鉱業の上昇率が3%を超えたほか、海運、空運、保険、非鉄金属の強さが目立った。半面、精密機器、その他製品が小幅に下落。指数インパクトの大きいところでは、KDDI<9433>、ファナック<6954>、信越化<4063>、ダイキン<6367>、京セラ<6971>が堅調。一方でファーストリテ<9983>、エムスリー<2413>、ソフトバンクG<9984>が冴えない。
米国の経済対策の結果待ちとなるなか、ファーストリテなど指数インパクトの大きい値がさの一角が下落する一方で、全体の7割超が上昇していることからも、足元でのNT倍率上昇に対する巻き戻しとみられる売買が優勢だった。イベント前でいったん利益確定の流れやポジションをニュートラルにする流れの一環とみられる。同様に、強い基調が続いていたマザーズ指数も足元では調整をみせていることも、利益確定の流れといったところであろう。
週末に向けては引き続き経済対策の結果待ちのほか、11月3日の大統領選通過までは大きくポジションは傾けづらい状況であり、新たなポジションを取りに行く動きというよりは、利益確定といった流れが続きやすいところであろう。また、来週から国内では決算発表が本格化してくるため、業績相場へ向かいやすいところである。直近の決算では予想ほど悪くなかったことから上方修正が増えてきている。さらにニトリHD<9843>による島忠<8184>を含めたM&A計画にみられるように、今後業界再編の流れが強まりやすいことへの思惑が高まりやすいだろう。
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